無給医問題、早急に改善を 厚労相「労基法に違反」
2019年7月2日 (火)配信共同通信社
労働として診療をしているのに給与が支払われない「無給医」が50の大学病院に計2191人いた問題で、根本匠厚生労働相は2日の閣議後の記者会見で「給与が支払われない医師がいたのは誠に遺憾。賃金不払いは労働基準法違反であり、速やかに改善が図られる必要がある」と述べた。労基法違反が確認されれば、対応していく考えも示した。
大学病院には、教育を受ける大学院生のほか、自己研さんや研究目的の医師が在籍し、その一環で診療に携わる場合には給与を支払わない慣習が存在している。根本氏は「(無給医は)大学病院が医師養成機関を兼ねていることから生じる構造的問題」と指摘した。
文部科学省が6月28日、99大学の108付属病院に所属する医師と歯科医師を対象に実施した調査結果を発表。無給医は調査対象とした医師約3万2千人の7%に上るが、まだ各大学が精査中の医師が1304人いて、さらに増える可能性がある。