あちこち巡って健康増進 高齢者ケア事業始まる
2019年7月4日 (木)配信山陰中央新報
運動や食事、買い物など幅広い支援プログラムを半日で受けられる高齢者向けの健康トータルケア事業が2日、益田市内で始まった。初回は70~90代の5人が参加し、用意された交通手段を活用して各施設を巡り、健康増進を図った。
高齢者は、益田市中島町の「あすか福祉センター中ノ島」に午前9時ごろに集合。作業療法士や看護師の指導を受け、それぞれの体の状態に応じた運動メニューに取り組んだ。
用意された車に乗せてもらい、市内の牧場では、馬との触れ合いを通して心を癒やす「ホースセラピー」を体感。昼食を取った後、ショッピングセンターで買い物を楽しみ、午後2時ごろにプログラムを終えた。
同市乙吉町の大賀清さん(88)は半年前に免許を返納したばかりで、「1人暮らしで、家にいるだけの生活になっている。外出し、いろいろなことができるのはうれしい」と話した。
健康トータルケア事業は、高齢者の生活を支え、自立を促そうと、医療法人「あすか」(益田市乙吉町)を中心に地場スーパーや病院、タクシー会社などが連携し、移動手段を確保して実施。高齢者は月額1万2千円で週2回、支援プログラムを利用し、年2回、血液検査や骨密度測定、動脈硬化検査を受けることができる。