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医師の暴言や暴力、横行 パワハラ企業より深刻か 小児外科学会調査

2022年07月05日 00時11分26秒 | 

医師の暴言や暴力、横行 パワハラ企業より深刻か 小児外科学会調査

 2022年7月4日 (月)配信共同通信社
 

 日本小児外科学会に所属する医師の65%が体を小突く、物を投げつけるといった暴力行為を上司などから受けたり、見たりしたことがあると答えたことが、学会のハラスメント調査で2日、分かった。89%が人前での感情的な叱責(しっせき)などの暴言があったと回答。専門家は病院は上に逆らえない風潮が強く、ハラスメントへの意識が企業に比べて低いことが影響していると指摘する。

 調査では、厚生労働省がパワハラやセクハラと定義する行為が職場で実際にあったかどうか聞いた。他にも71%が人格を否定するような差別的発言、59%が手術に入れない、情報を共有しないなどの除外行為があったと答えた。これらの行為をしたのは、69%が直属の上司だった。

 職場環境については39%が「早朝の打ち合わせや遅い時間の回診が設定されている」と指摘。退職の強要や、大学派閥による差別があったとの回答もあった。

 性別による格差や差別があるかどうか聞いたところ、「上司に『女性は医師になるべきではない』と言われた」との声が寄せられたほか、「当直室に男性用雑誌が置いてある」「女性がいる場所で男性医師が着替える」など女性が不快に感じる環境であるとの訴えも目立った。

 また、周りで実際に小児外科医を辞めた人が「いる」と88%が答え、職場環境の悪さや長時間労働、家庭との両立などを理由とした。

 調査を企画した、同学会の小児外科医東間未来(とうま・みき)さんは「閉鎖的で、徒弟制度のような傾向が外科は特に強い。多くの医師が働きづらい環境だと感じていることが明らかになり、衝撃的な結果だった」と述べた。

 学会員向けに2021年11~12月にインターネットでアンケートを実施し、約280人が回答した。

 ※職場のハラスメント

 職場では、地位や優位性を背景に苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりするパワーハラスメントや、相手が不快と感じる性的な言動をするセクシュアルハラスメントなどが起きる可能性がある。厚生労働省はパワハラを暴行・傷害の「身体的攻撃」、脅迫・暴言の「精神的な攻撃」、隔離・無視といった「人間関係からの切り離し」などの6類型に分類している。2020年6月から大企業に防止対策が義務付けられ、22年4月から中小企業も対象に加わった。

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