島根県知事、新型コロナ「第8波入り」を宣言
2022年11月24日 (木)配信中国新聞
島根県内の新型コロナウイルス感染について、丸山達也知事は22日の定例記者会見で「第8波入り」を宣言した。児童福祉施設や学校でクラスター(感染者集団)が多発。全国的に経済活動との両立が進み、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されており、県は対策の徹底とワクチン接種の検討を呼びかけている。
県内では、15日に約2カ月ぶりに感染者が800人を超え849人となった。22日も821人に上った。直近1週間(16~22日)の人口10万人あたりの感染者数は、第7波のピークだった8月下旬のほぼ半数の573・2人に増えた。16日以降、児童福祉施設18カ所、学校5カ所でクラスターが発生。小学生以下の子どもで広がっている。11月に入り、高齢者を中心に13人が死亡した。
県は児童福祉施設や小学校、ハイリスクの人が集う医療機関や高齢者福祉施設での対策を強化。丸山知事は「陽性者を早期発見し、感染を最小限に抑える対応をする」と強調した。施設に勤務する職員が週2、3回の検査を3カ月続けられる量の約230万回分の抗原検査キットを配布するという。
年末年始にかけ、インフルエンザとの同時流行や、感染力が強いとされ、欧米で流行しているオミクロン株派生型「BQ・1」「XBB」などへの置き換わりが懸念されている。県は1日最多で約4千人の発熱患者が最大10日間続くと想定し、医療態勢の強化を図る。(高橋良輔)