Mars&Jupiter

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ポール・クレストンの交響曲第2番作品35を聴く

2022-05-14 06:23:57 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今回は1906年生まれのクレストンが、
1944年に作曲した交響曲第2番作品35を取り上げる。
聴いたCDの演奏はテオドル・クチャル指揮、
ウクライナ国立交響楽団による。
第一楽章「序奏と歌」は、弦楽器によりゆったりと始まる。
「ゆっくりと、深い感動をもって」とあるように歌うような旋律は、
やがてフルートやオーボエなど木管楽器に引き継がれ、
ホルンなど金管楽器も加わって音の厚みが生まれる。
再び弦楽器が歌うような旋律を奏でていくが、
徐々に金管楽器など加わり、感動的に盛り上がったあと、
穏やかになり、木管楽器中心に旋律が奏でられ、最後は静かに終わる。
第二楽章「間奏曲と踊り」は、弦楽器でシリアスな旋律が奏でられ、
金管楽器も加わり、荒々しい感じになり、これが繰り返される。
そのあとフルートが旋律を奏でていき、弦楽器中心に旋律を引き継ぎ、
そのあとは打楽器も加わり、リズミックな踊りの音楽になっていく。
繰り返されるリズムの上で、舞踏的な旋律が繰り返され、
徐々に盛り上がっていくが、ここの音楽がなかなかいい。
そのあと、いったん静まるが、再び舞踏的な旋律が奏でられ、
徐々に盛り上がりをみせて激しい感じになり、最後力強く終わる。

フルート奏者のウィリアム・ベネットが5月11日に亡くなった。
妻にトレヴァー・ワイから連絡が入ったので確実な情報である。
長い間難病を患い、闘病生活を続けていたようだ。
生前の元気な姿からすれば、信じられずとても残念である。
その頃の姿をしのび、ヴォーン・ウィリアムズの、
「グリーンスリーヴスによる幻想曲」を、
ウィリアム・ベネットのフルート、ネヴィル・マリナーの指揮、
アカデミー室内管弦楽団の演奏で聴いた。
この美しいフルートの音色が二度と聴けないのが残念である。
心からご冥福をお祈りしたい。
コメント
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