温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

『♪渡良瀬橋』の聖地巡礼(1)

2024-03-17 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <『♪渡良瀬橋』の聖地巡礼(1)>

 森高千里の曲であるという「渡良瀬橋」を初めて聴いたのは、ずいぶん昔の、たしか送別会だったか、歓送迎会だったと思う。
 一次会の出席者の殆どが二次会のカラオケにも出席して、誰もが退職者に敬意を表して進んで唄ってくれて、幹事のわたしを喜ばせた。
 
 

   渡良瀬橋で見る夕日を
   あなたはとても好きだったわ
   きれいなとこで育ったね
   ここに住みたいと言った

   電車にゆられこの街まで
   あなたは会いに来てくれたわ
   私は今もあの頃を
   忘れられず生きてます


 ふだん控えめな同僚女性が選んで唄ったその曲だが、唄い方がうまかったせいか、わたしの脳裡に歌詞が鮮やかに情景を紡ぎだし、「渡良瀬橋」と「八雲神社」の固有名詞とともに心にくっきり残ったのである。

「えっ、ここが、あの『渡良瀬橋』で唄われた『八雲神社』なの?」
 あまりにも侘びしすぎるんじゃない・・・。

 

 鄙び過ぎで、狭すぎるし、横隣だってすぐに町工場だし。

 

 数十年後の今日、ようやく「渡良瀬橋」の聖地巡礼を実行することにした。(能天気な「温泉巡り」と「酒場巡り」を封印し、神社仏閣ネタがやたら多い今しかチャンスがないからね)
 上野東京ラインで「小山駅」まで行き、小山駅で両毛線に乗換え「足利駅」へ。ざっと3時間の行程だ。足利に来るのは「足利學校」以来かもしれない。

 

 足利駅の、「渡良瀬橋」などまったく知らなそうな世代の若い駅員に<八雲神社>の場所を訊くと、タブレットで検索してくれ、「歩くとけっこう遠いみたいですよ」と言いながら大体の方角を教えてくれた。
 歩くのは得意だ。タクシーは贅沢だし、ローカルバスは本数が少ない。
 寒風のなか、県道をかなり歩いても通行人に出逢わない。しかたなく自分のスマホのナビを起動して、ここに辿りついたのだった。
 所要時間は・・・とみると、50分かかっている。

 

 やっぱり、ここじゃないよなあ。絶対に!
 
 冷たい北風が身にしみるので、近くにあった大型店舗である「ファッションセンターしまむら」のなかで暖をとりながら調べることにした。
 グーグルで検索してみると、なんと「八雲神社」は足利市には五社もあって、どうやら「総社 八雲神社」というのが目的地の正解らしい。

「総社 八雲神社」でナビ検索してみると、現在地まで来た道のりを、半分くらいのところまで県道67号線を戻るようだ。くそッ。
 さっきの八雲神社は分社のようだ。まったく、ややこしい。

(旅に失敗はつきもの。ここは気楽に、<方違え>したんだと思うとしよう・・・)
 陰陽道に基づいた風習に「方違え(かたたがえ)」がある。向かう方位が悪ければ良い方向に一旦進み、そこから目的地が良い方位になるように迂回するわけだ。

 
 なんだ! 来る時に見た<足利公園>の表示のところで、曲がればよかったのか。
「オォー、あったぞ! これが歌詞にあった『八雲神社』だ、ここ、ここ!」

 

 まぁ、「総社 八雲神社」じゃ長くて歌詞にならんもんね。


  ― 続く ―


   →「足利學校(1)」の記事はこちら
   →「足利學校(2)」の記事はこちら
   →「足利學校(3)」の記事はこちら


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奈良、東大寺・大仏殿(4) | トップ | 『♪渡良瀬橋』の聖地巡礼(2) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ぶらり・フォト・エッセイ」カテゴリの最新記事