<東海道五十三次(13)>
(13) 府中(駿府)~岡部
20、21.府中(駿府)~鞠子~岡部
11月7日 5時間00分 29,775歩 21キロ
戸塚駅を8時ごろ出発して、静岡駅には11時ちょい前に到着した。利用したの
は前回と同じ組み合わせの電車である。
今日は、鞠子まで2キロ、そこから岡部までは8キロ、合わせて10キロの比較的
楽ちんなコースだ。(そう、そのはずだった)
途中に、ナントカ峠という文字をみたので無理をしないように設定したのだ。
静岡駅を11時に出発して国道1号線を歩き始める。
安倍川餅で有名な安倍川を渡る。いまでも一軒だけ安倍川餅を売っている創業
二百年を超える店がある。甘党なら寄ってもいいかもしれない。
とろろ汁で有名な「丁子屋」までは、1時間半くらいかかっってしまった。
いくつもある駐車場は観光バスと車があふれていた。ここの昼の定食は千三百円
以上と、ちと高い。
峠もあることであるし、パスして歩き続けた。
車では感じないくらいの緩やかな坂だが、たしかに登りになってきた。
道の駅「宇津の谷峠」の看板がみえてきた。あそこでちょっと休もう。
道の駅のトイレを使わせてもらい、食堂を覗いたが、まだ先は長いので我慢す
ることにした。おにぎりでもあれば、と思ったがあいにくなかったのですぐ歩き
始めた。
東海道ウォークで、初めてのトンネルウォークだ。もっとも、正統派の東海道
歩きでは峠越えの山道を通るようだから、これでも楽なほうの選択肢のだろう。
歩道はけっこう広い。
トンネルのなかはすぐ傍を、離陸するジェット機が通過するような轟音が響き
わたる。約900メートル、耳がおかしくなりそうであった。排気ガスで息苦し
い。二台の自転車とすれ違った。歩く人はあまりいないようだ。
トンネルを出ると、下りに転じ、いよいよ藤枝市にはいった。
かなり歩いて岡部宿の資料館「旅籠 柏家」があった。ようやく食欲が出てき
たので、寄り道をせずに岡部の町を目指した。
いい加減、車の騒音がいやになり、途中から川沿いの静かな歩道を選ぶことに
した。
左側に並木が続いているのだが、これがどこも蜘蛛の巣だらけであった。
いかにも元気そうな蜘蛛の糸が張り巡らされ、中央部には妖しいばかりの蜘蛛
が餌になる昆虫を待ち受けていた。
ううむ、買えばけっこう高そうな蜘蛛である。この綺麗な蜘蛛一匹が一万円で
売れれば、ン百万にはなるな。
それぐらいうじゃうじゃいるのだ。
全国百万ともいわれるスパイダーファンにはたまらないだろう。(そんなにい
るか!)
岡部宿に到着したのは14時30分、まずまずの時間である。
眼についた中華の店にはいり、遅めの昼食をとることにした。
ラーメンは450円か・・・、まあちょっと見栄張ってワンタンメン700円にしよ
うか。それに、昼の部終了で休憩にはいるところを入ってきたことだし。
注文をすませると、煙草に火をつけ、女性店員に声をかけた。
「ここから一番近い駅まではどれくらいかかりますか」
「焼津駅ですかね。10キロくらいありますよ」
あぅあぅ。目が点になった、と思う。
「えっー、そんなにあるのですか」
ここまでの距離とかわらないではないか。なんか、食欲が失せるなあ。
ゴールと思ったらなんだスタートかよ。
♪わたしにはスタートだったの あなたにはゴールでも♪
たしか、J-WALKの「なにも言えなくて 夏」の歌詞にそんなのがあったけか。
「バスなら、たいして時間はかかりませんけど」
焼津だと戻るようになるような気がする。こうなれば京都方面に向かって一歩
でも前進していきたい。
「バスを使わない旅をしているものですから・・・。藤枝駅方向に歩いて一番近
い駅というとどこになりますか」
「西焼津駅があります。距離はあまりかわらないかと思いますが」
国道1号線を歩いていって、途中を左に曲がればその駅があるそうだ。
「わかりました。ありがとう」
いよいよ次の信号を左折すると西焼津駅の表示をみつけた。
ただ、その、次の信号までの距離が半端でない。東京や横浜なら、次の信号は
目視できる距離だが、とんでもない先に次の信号があって見えやしないのだ。
西焼津駅が目の前に現れたところで、耳元で突然、教会の鐘が鳴り出して飛び
上がりそうになった。拍手と喝采も沸き起こっている。
なにかと覗いてみると、ウエディングであった。ずいぶんと遅めの式である。
この日、戸塚に帰りついたのが午後7時30分。12時間を費やしたことになる。
正味、歩いたのは5時間、移動に要したのが7時間だ。
今回、東海道が必ずしも東海道線の駅の傍を通っているわけではない、という
ことも身をもって知った。
そろそろ、真剣に対策を練らねばいかんなあ。
累計:21宿(次) 日本橋より48里(188キロ) 所要日数:16日
所要時間:50時間30分
歩数:306.212歩 実際に歩いた距離215キロ
交通費:28,440円(戸塚までは通勤定期を使用)
宿泊費:0円
→ 東海道五十三次(12)の記事はこちら
(13) 府中(駿府)~岡部
20、21.府中(駿府)~鞠子~岡部
11月7日 5時間00分 29,775歩 21キロ
戸塚駅を8時ごろ出発して、静岡駅には11時ちょい前に到着した。利用したの
は前回と同じ組み合わせの電車である。
今日は、鞠子まで2キロ、そこから岡部までは8キロ、合わせて10キロの比較的
楽ちんなコースだ。(そう、そのはずだった)
途中に、ナントカ峠という文字をみたので無理をしないように設定したのだ。
静岡駅を11時に出発して国道1号線を歩き始める。
安倍川餅で有名な安倍川を渡る。いまでも一軒だけ安倍川餅を売っている創業
二百年を超える店がある。甘党なら寄ってもいいかもしれない。
とろろ汁で有名な「丁子屋」までは、1時間半くらいかかっってしまった。
いくつもある駐車場は観光バスと車があふれていた。ここの昼の定食は千三百円
以上と、ちと高い。
峠もあることであるし、パスして歩き続けた。
車では感じないくらいの緩やかな坂だが、たしかに登りになってきた。
道の駅「宇津の谷峠」の看板がみえてきた。あそこでちょっと休もう。
道の駅のトイレを使わせてもらい、食堂を覗いたが、まだ先は長いので我慢す
ることにした。おにぎりでもあれば、と思ったがあいにくなかったのですぐ歩き
始めた。
東海道ウォークで、初めてのトンネルウォークだ。もっとも、正統派の東海道
歩きでは峠越えの山道を通るようだから、これでも楽なほうの選択肢のだろう。
歩道はけっこう広い。
トンネルのなかはすぐ傍を、離陸するジェット機が通過するような轟音が響き
わたる。約900メートル、耳がおかしくなりそうであった。排気ガスで息苦し
い。二台の自転車とすれ違った。歩く人はあまりいないようだ。
トンネルを出ると、下りに転じ、いよいよ藤枝市にはいった。
かなり歩いて岡部宿の資料館「旅籠 柏家」があった。ようやく食欲が出てき
たので、寄り道をせずに岡部の町を目指した。
いい加減、車の騒音がいやになり、途中から川沿いの静かな歩道を選ぶことに
した。
左側に並木が続いているのだが、これがどこも蜘蛛の巣だらけであった。
いかにも元気そうな蜘蛛の糸が張り巡らされ、中央部には妖しいばかりの蜘蛛
が餌になる昆虫を待ち受けていた。
ううむ、買えばけっこう高そうな蜘蛛である。この綺麗な蜘蛛一匹が一万円で
売れれば、ン百万にはなるな。
それぐらいうじゃうじゃいるのだ。
全国百万ともいわれるスパイダーファンにはたまらないだろう。(そんなにい
るか!)
岡部宿に到着したのは14時30分、まずまずの時間である。
眼についた中華の店にはいり、遅めの昼食をとることにした。
ラーメンは450円か・・・、まあちょっと見栄張ってワンタンメン700円にしよ
うか。それに、昼の部終了で休憩にはいるところを入ってきたことだし。
注文をすませると、煙草に火をつけ、女性店員に声をかけた。
「ここから一番近い駅まではどれくらいかかりますか」
「焼津駅ですかね。10キロくらいありますよ」
あぅあぅ。目が点になった、と思う。
「えっー、そんなにあるのですか」
ここまでの距離とかわらないではないか。なんか、食欲が失せるなあ。
ゴールと思ったらなんだスタートかよ。
♪わたしにはスタートだったの あなたにはゴールでも♪
たしか、J-WALKの「なにも言えなくて 夏」の歌詞にそんなのがあったけか。
「バスなら、たいして時間はかかりませんけど」
焼津だと戻るようになるような気がする。こうなれば京都方面に向かって一歩
でも前進していきたい。
「バスを使わない旅をしているものですから・・・。藤枝駅方向に歩いて一番近
い駅というとどこになりますか」
「西焼津駅があります。距離はあまりかわらないかと思いますが」
国道1号線を歩いていって、途中を左に曲がればその駅があるそうだ。
「わかりました。ありがとう」
いよいよ次の信号を左折すると西焼津駅の表示をみつけた。
ただ、その、次の信号までの距離が半端でない。東京や横浜なら、次の信号は
目視できる距離だが、とんでもない先に次の信号があって見えやしないのだ。
西焼津駅が目の前に現れたところで、耳元で突然、教会の鐘が鳴り出して飛び
上がりそうになった。拍手と喝采も沸き起こっている。
なにかと覗いてみると、ウエディングであった。ずいぶんと遅めの式である。
この日、戸塚に帰りついたのが午後7時30分。12時間を費やしたことになる。
正味、歩いたのは5時間、移動に要したのが7時間だ。
今回、東海道が必ずしも東海道線の駅の傍を通っているわけではない、という
ことも身をもって知った。
そろそろ、真剣に対策を練らねばいかんなあ。
累計:21宿(次) 日本橋より48里(188キロ) 所要日数:16日
所要時間:50時間30分
歩数:306.212歩 実際に歩いた距離215キロ
交通費:28,440円(戸塚までは通勤定期を使用)
宿泊費:0円
→ 東海道五十三次(12)の記事はこちら
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