<東海道五十三次(17)>
(17) 浜松~新居
29、30、31、浜松~舞阪~新居
6月8日 6時間30分 36,465 26キロ
朝のバイキングで、焼き鯖とシラスをメインにご飯を食べると、すぐにチェックアウトして二日目のウォーキングを開始する。
四年振りの東海道歩きのせいだろう、両脚の付け根の筋肉、それに背筋に痛みが走る。できるだけ痛みを無視して歩くのだが、階段などの段差だけはなるべく避けたほうが良さそうだ。
見慣れたアクトシティーの建物が見えてくる。あのそばが浜松駅だ。
長距離を歩くときには飲食とトイレが課題になる。途中のコンビニでおにぎり一個を食べ飲食は済んだのだが、トイレタイムは突然やってくるので困る。
「PORT24」というゲームセンターと食事処が一緒になった施設をみつけ、トイレを借りることにした。
痛みを堪えて歩くので廻りの景色をみる余裕がまるでない。というより今日の行程にはこれといった風景もあまりなかった。
(どっかに喫茶店がないかなあ・・・)
今日の昼は喫茶店と心に決めていた。ところが、弁天島の手前に去年の車旅のときカレーライスを食べた喫茶店があったのだが、営業していなかったのだ。
宿まで十分くらいのところで「GRANDMA」という喫茶店が眼に飛び込んできた。良かった・・・砂漠でオアシスとはこのことだ。駐車するスペースもかなり広い。
アイスコーヒーとトーストを注文した。腹が減り過ぎているはずなのに、疲労のせいか食欲がいまひとつ出ない。
今日のゴールが近いせいか気がゆるみ、トーストを食べながらどこかしら品のあるママさんと話が弾んでしまう。何年もかけて東海道を歩いていることを打ち明けると、
「そんで、それをブログにしたりしているの?」
と、恐ろしく勘がいいので吃驚した。娘さんもブログをやっているのだと言う。
ちょっと待っててねと奥にいって暫くすると、才媛といった感じの娘さんが薄いパソコンを持ってカウンターに陣取ったので、ブログのタイトル名をついつい教えてしまう。
自分のブログのページをサクサク読まれているのを見ているとなんか気恥ずかしくなって、ウィスキーの水割りができるか訊くと、焼酎もあるけどというので、
「『魔王』じゃない安い焼酎ありますか」
魔王のボトルはアイスコーヒーを飲みながら既にチェックしていたのだ。いいちこがあるというので、それの水割りをもらうことにした。
「どれくらい入れたらいいのかわからないので、ご自分で入れてください」
えっ、酒呑みに入れさせたら濃くしちゃいますよ。えーい、甘えて入れちゃえ。
「ついでに、いくらくらいの値段をつけたらいいでしょうか」
これには驚いて思わず椅子からころげ落ちそうになった。聞けば開店してまだ一週間でメニューも手探り状態らしい。
「四百五十円ならわたしみたいな酒呑みは泣いて喜ぶけど、五百円か、五百五十円くらいがまあ適当ですかね」
「じゃあ、今日は四百五十円で」
と、ママがありがたい宣言をしてくれる。
お互いの飼い猫の話で盛り上がっていたら、可愛い猫がわたしに挨拶しにきた。娘さんが上海から連れてきた猫で空港の検疫でひどい目にあってからというもの人間嫌いになってしまって、懐くのはめずらしいと言う。
「次回は秋くらいになるでしょうけど、そのときはまた来てね」
アルコールが入ってご機嫌なわたしは、それから三人でいろいろな話題の話で盛り上がった水割り二杯呑んで帰るときに、イチゴのお土産までもらってしまった。
今日の宿「ファミリーロッジ旅籠屋」である。チェーンの宿であるが温泉がないところが多いので泊るのは初めてだ。
部屋は充分広いが、なんかどこかしら変である。
電話もない、スリッパもない、寝巻もポットもない。もちろん湯呑茶碗もなく、コップも朝に嗽で使うプラスチックカップのみである。結論から言うと、普通のアメニティーがすべて有料であるのでわたし向きではなかった。しょうがないので、寝巻二百円と湯沸かし器百円だけ借りることにした。
さきほど頂いたイチゴをさっそく食べる。実はイチゴとさくらんぼはわたしの大好物なのだ。
最終日は雨だったため、あっさりウォーキングを断念して帰宅することにした。蚊が一匹侵入したせいもある。耳のまわりをぷーんと厭な羽音をたててまとわりつく。部屋の照明が暗いので退治したくても無理なのだった。
新居町駅を八時八分の電車に乗り、途中乗換を繰り返し昼の十二時四十四分に戸塚駅に到着。乗りでがあったぜ。
累計:31宿(次) 日本橋より69里(271キロ) 所要日数:20日
所要時間:74時間5分
歩数:429,774歩 実際に歩いた距離302キロ
交通費:51,350円
宿泊費:10,440円(二泊累計)
→「東海道五十三次(16)」の記事はこちら
(17) 浜松~新居
29、30、31、浜松~舞阪~新居
6月8日 6時間30分 36,465 26キロ
朝のバイキングで、焼き鯖とシラスをメインにご飯を食べると、すぐにチェックアウトして二日目のウォーキングを開始する。
四年振りの東海道歩きのせいだろう、両脚の付け根の筋肉、それに背筋に痛みが走る。できるだけ痛みを無視して歩くのだが、階段などの段差だけはなるべく避けたほうが良さそうだ。
見慣れたアクトシティーの建物が見えてくる。あのそばが浜松駅だ。
長距離を歩くときには飲食とトイレが課題になる。途中のコンビニでおにぎり一個を食べ飲食は済んだのだが、トイレタイムは突然やってくるので困る。
「PORT24」というゲームセンターと食事処が一緒になった施設をみつけ、トイレを借りることにした。
痛みを堪えて歩くので廻りの景色をみる余裕がまるでない。というより今日の行程にはこれといった風景もあまりなかった。
(どっかに喫茶店がないかなあ・・・)
今日の昼は喫茶店と心に決めていた。ところが、弁天島の手前に去年の車旅のときカレーライスを食べた喫茶店があったのだが、営業していなかったのだ。
宿まで十分くらいのところで「GRANDMA」という喫茶店が眼に飛び込んできた。良かった・・・砂漠でオアシスとはこのことだ。駐車するスペースもかなり広い。
アイスコーヒーとトーストを注文した。腹が減り過ぎているはずなのに、疲労のせいか食欲がいまひとつ出ない。
今日のゴールが近いせいか気がゆるみ、トーストを食べながらどこかしら品のあるママさんと話が弾んでしまう。何年もかけて東海道を歩いていることを打ち明けると、
「そんで、それをブログにしたりしているの?」
と、恐ろしく勘がいいので吃驚した。娘さんもブログをやっているのだと言う。
ちょっと待っててねと奥にいって暫くすると、才媛といった感じの娘さんが薄いパソコンを持ってカウンターに陣取ったので、ブログのタイトル名をついつい教えてしまう。
自分のブログのページをサクサク読まれているのを見ているとなんか気恥ずかしくなって、ウィスキーの水割りができるか訊くと、焼酎もあるけどというので、
「『魔王』じゃない安い焼酎ありますか」
魔王のボトルはアイスコーヒーを飲みながら既にチェックしていたのだ。いいちこがあるというので、それの水割りをもらうことにした。
「どれくらい入れたらいいのかわからないので、ご自分で入れてください」
えっ、酒呑みに入れさせたら濃くしちゃいますよ。えーい、甘えて入れちゃえ。
「ついでに、いくらくらいの値段をつけたらいいでしょうか」
これには驚いて思わず椅子からころげ落ちそうになった。聞けば開店してまだ一週間でメニューも手探り状態らしい。
「四百五十円ならわたしみたいな酒呑みは泣いて喜ぶけど、五百円か、五百五十円くらいがまあ適当ですかね」
「じゃあ、今日は四百五十円で」
と、ママがありがたい宣言をしてくれる。
お互いの飼い猫の話で盛り上がっていたら、可愛い猫がわたしに挨拶しにきた。娘さんが上海から連れてきた猫で空港の検疫でひどい目にあってからというもの人間嫌いになってしまって、懐くのはめずらしいと言う。
「次回は秋くらいになるでしょうけど、そのときはまた来てね」
アルコールが入ってご機嫌なわたしは、それから三人でいろいろな話題の話で盛り上がった水割り二杯呑んで帰るときに、イチゴのお土産までもらってしまった。
今日の宿「ファミリーロッジ旅籠屋」である。チェーンの宿であるが温泉がないところが多いので泊るのは初めてだ。
部屋は充分広いが、なんかどこかしら変である。
電話もない、スリッパもない、寝巻もポットもない。もちろん湯呑茶碗もなく、コップも朝に嗽で使うプラスチックカップのみである。結論から言うと、普通のアメニティーがすべて有料であるのでわたし向きではなかった。しょうがないので、寝巻二百円と湯沸かし器百円だけ借りることにした。
さきほど頂いたイチゴをさっそく食べる。実はイチゴとさくらんぼはわたしの大好物なのだ。
最終日は雨だったため、あっさりウォーキングを断念して帰宅することにした。蚊が一匹侵入したせいもある。耳のまわりをぷーんと厭な羽音をたててまとわりつく。部屋の照明が暗いので退治したくても無理なのだった。
新居町駅を八時八分の電車に乗り、途中乗換を繰り返し昼の十二時四十四分に戸塚駅に到着。乗りでがあったぜ。
累計:31宿(次) 日本橋より69里(271キロ) 所要日数:20日
所要時間:74時間5分
歩数:429,774歩 実際に歩いた距離302キロ
交通費:51,350円
宿泊費:10,440円(二泊累計)
→「東海道五十三次(16)」の記事はこちら
そして、アクセス数、百万突破
おめでとうございます!!!
暗中模索のあの時から
少しすず進歩を遂げようとしている
「グランマコーヒー浜名湖」です☆
いちごがお好きだなんて
どんぴしゃ!で
こちらの方がうれしいです。
次回ご来店のさいには
さくらんぼをご用意して
お待ちしております。
次回はお酒、ご一緒させてくださいね。
またお会いするのを楽しみにしています。
「グランマ」ママ&娘
安い値段で濃い焼酎を呑ませていただき、あろうことかイチゴまでお土産にしてもらいまして、恐縮するほかない図々しさでご迷惑をお掛けいたしました。
また、お逢いするのを楽しみにしています。
次回、お邪魔するときには事前にそちらのHPに書き込みますので、よろしくお願いいたします。