温泉クンの旅日記

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下賀茂の花見 静岡・南伊豆

2008-03-02 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <下賀茂の花見>

 下田から石廊崎方面に走り、下賀茂の交差点を曲がったとたん、鮮やかな黄色が
眼に飛び込んできた。



 一面の菜の花。
 圧巻である。
 同じような菜の花畑をみたのは、下北半島の横浜と、たしか北海道の道央であっ
たな。



「ここだったのか・・・」
 この菜の花畑で結婚式をあげているのを何度かテレビのローカルニュースでみた
ことがある。

 下田辺りでの昼は下田駅近くの<美松>の鮨に決めている。美松には支店という
文字がついており、下田の街中にある本店からの暖簾分けだが、こちらのほうが
流行っているそうだ。



 数年ほど前、下田駅前の土産物屋で買い物をしたときに町の長老のような店主に
「この辺でおいしい蕎麦屋ありませんか」と訊いたときに、蕎麦なら<いし塚>
で、鮨なら<美松>がいいと教えてもらった。
「<美松>にいったらね、迷わずに『特上』を注文しなさい。『特上』はその鮨屋
の看板、顔ともいえるものだからいいものを出さざるをえない。そのわりには法外
な料金設定はできない。特上が駄目ならその鮨屋は二度と行くのをやめとけばい
い。美松はだいじょうぶ。あ、そうそう、量がもし足りなかったら『鯵』でも追加
すればお腹がいっぱいになるよ」
 注文のしかたまで教えていただき、それ以来美松はもちろん、どこの鮨屋でも
そのとおりにしているのだ。先達の意見は拝聴するべきである。蕎麦屋の<いし塚
>も気に入って何度かいったが、松崎で<小邨>をみつけてからはいかなくなっ
た。

 平日だから開いているかな、と心配する。暖簾が出ており、混んでいたが美松の
カウンター席の隅に運よく座れた。



 さて、運ばれてきた本日の特上鮨・・・であるが、ほほう、アワビがはいって
おるな。ちなみに料金は2,600円。

「ん?!」
 空耳か。古臭いSF映画のロボットのような合成電子音声が聞こえた。
「チキュウノミナサン、ワタシタチトオトモダチニナリマショウ」
 というようなヤツだ。電子レンジが出来上がりを知らせているのか、それとも
オモチャかな。
 二、三度重なり、カウンター客の列の音がするほうをキョロキョロと覗き込む。
(あ・・・いけない)
 しまった。健常者のわたしは深く恥じ入った。喉が不自由なひとのための電子
装置から出ていたのだった。

「河津桜なら河津もいいけど、下賀茂の、川沿いに2キロあるみなみの桜並木の
ほうも捨てがたいですよォ」
 どうやら、鮨屋のご主人とそのグループで桜の話をしているようだ。
 
(下賀茂かの河津桜か・・・鮨をぱくつきながら、時間をみる。近いし行ってみる
かな)
 デザートに小さなデコポンみたいなものをもらって持ち帰り、あとで温泉のあと
に食べてみたが、水分があまりなく「ちょっと・・・」と言う感じであった。たぶ
んサービスなのだから文句も言えぬが。

 というわけで、下賀茂に来たのだった。
 菜の花畑のまんなかでぼんやりと時間をおくっていたら、若者の一団がやって
きたので、それを汐に、本来の目的の桜をみにいくことにした。

 駐車場が無料であるのにはびっくりした。いいね。河津とはだいぶ違う。祭りの
期間は河津とおなじく3月10日までだ。





 青野川沿いの両側に並ぶこちらの河津桜のほうは、河津より一週間は遅れている
ようだ。





 満開に咲けば河津より川が湾曲しているぶん、どちらかと言えばこちらのほうが
きれいそうである。


  →「河津桜 2008年」の記事はこちら
  →「笊蕎麦 小邨」の記事はこちら

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