<読んだ本 2010年12月>
クリスマスの先週、夜の街はひとでごったがえしていた。
忘年会だの歓送迎会だのクリスマスパーティだので、呑む店はみんな予約でいっぱいだった。
おじさんたちの定番である居酒屋「養老の滝」でさえ、本日や予約がいっぱいでと断られたのにはびっくりした。その日は呑み屋難民となって、街をだいぶ放浪させられてしまった。
わたしの働く業界ではまったく実感できないが、もしかしたら社会全体ではすこしづつ景気が戻りつつあるのかもしれない。
バブルのころほどの異常な熱気はないにしても、クリスマスもそれなりに盛り上がったようだ。
エコだ節約だ倹約だの連続で、誰もがもういい加減に疲れ果てたらしく、今年の正月用品は反動で案外高いものが売れていると聞く。
さて早いもので、あとたった二日で2010年も終わる。
わたしは30日まで仕事だが、もう冬休みにはいっているひともなかにはいるだろう。
先週からの寒波到来で、関東以外はかなり大雪にみまわれている。
金沢に移り住んだ友人からいただいた能登の干し柿を食べながらいま書いているのだが、ニュースによると金沢もかなりの積雪だった。
この寒波、年末年始にもやってくるらしいので要注意である。
前に書いたが送別会やら忘年会がひっきりなしにあって、12月はたいした読書量とはなりませんでした。
読んだ本ですが、今月は5冊、本年の累計で72冊で今年終わりでした。
1.◎マンハッタンを死守せよ (下) クライブ・カッスラー 新潮社
2.◎ドラゴンティアーズ 龍涙 IWGP Ⅸ 石田衣良 文芸春秋
3. ◎親鸞 (下) 五木寛之 講談社
4. ◎非正規レジスタンス IWGP Ⅷ 石田衣良 文芸春秋
5. ○KATANA 服部真澄 角川書店
現代作家でストーリーテラーといえば石田衣良がそうだが、五木寛之もかってはそうだったのだ。
親鸞は久しぶりにノッテ書いてると思う。
親鸞(下)のなかで目が止まったというより釘付けになった箇所だ。
「ひとつ、ききたい。そなた、念仏すれば浄土に往生できると本当に思うておるのか」
善信(親鸞のこと)はゆっくりと腰をおとし、遵西と顔をならべてしゃがみこんだ。おだやかな声でいう。
「わたしは浄土にはいったことがありません。ですから、師の言葉を信じるしかないでしょう。信じるというのは、はっきりした証拠を見せられて納得することではない。信じるのは物事ではなく、人です。その人を信じるがゆえに、その言葉を信じるのです。わたしは、法然上人をひたすら信じている。ですから、そのかたの教えられるとおりに念仏して、浄土に迎えられると信じているのです」
「では、そなたはなぜ法然を信じるのだ」
「法然上人が、わたしを信じてくださっているからです。わたしのような者を、しっかりと信じてくださった。だからわたしも法然上人についていくのです」
親鸞の続編をまた近々スタートするらしい。楽しみである。
読んだ本についてはいつも翌月の初めに書いているのですが、新年早々に去年の暮れの話もなんですので、今年最後の記事として書きました。
さて、それではみなさま、よいお年をお迎えください。
来年も変わらぬご愛顧をお願いいたします。
→「読んだ本 2010年11月」の記事はこちら
クリスマスの先週、夜の街はひとでごったがえしていた。
忘年会だの歓送迎会だのクリスマスパーティだので、呑む店はみんな予約でいっぱいだった。
おじさんたちの定番である居酒屋「養老の滝」でさえ、本日や予約がいっぱいでと断られたのにはびっくりした。その日は呑み屋難民となって、街をだいぶ放浪させられてしまった。
わたしの働く業界ではまったく実感できないが、もしかしたら社会全体ではすこしづつ景気が戻りつつあるのかもしれない。
バブルのころほどの異常な熱気はないにしても、クリスマスもそれなりに盛り上がったようだ。
エコだ節約だ倹約だの連続で、誰もがもういい加減に疲れ果てたらしく、今年の正月用品は反動で案外高いものが売れていると聞く。
さて早いもので、あとたった二日で2010年も終わる。
わたしは30日まで仕事だが、もう冬休みにはいっているひともなかにはいるだろう。
先週からの寒波到来で、関東以外はかなり大雪にみまわれている。
金沢に移り住んだ友人からいただいた能登の干し柿を食べながらいま書いているのだが、ニュースによると金沢もかなりの積雪だった。
この寒波、年末年始にもやってくるらしいので要注意である。
前に書いたが送別会やら忘年会がひっきりなしにあって、12月はたいした読書量とはなりませんでした。
読んだ本ですが、今月は5冊、本年の累計で72冊で今年終わりでした。
1.◎マンハッタンを死守せよ (下) クライブ・カッスラー 新潮社
2.◎ドラゴンティアーズ 龍涙 IWGP Ⅸ 石田衣良 文芸春秋
3. ◎親鸞 (下) 五木寛之 講談社
4. ◎非正規レジスタンス IWGP Ⅷ 石田衣良 文芸春秋
5. ○KATANA 服部真澄 角川書店
現代作家でストーリーテラーといえば石田衣良がそうだが、五木寛之もかってはそうだったのだ。
親鸞は久しぶりにノッテ書いてると思う。
親鸞(下)のなかで目が止まったというより釘付けになった箇所だ。
「ひとつ、ききたい。そなた、念仏すれば浄土に往生できると本当に思うておるのか」
善信(親鸞のこと)はゆっくりと腰をおとし、遵西と顔をならべてしゃがみこんだ。おだやかな声でいう。
「わたしは浄土にはいったことがありません。ですから、師の言葉を信じるしかないでしょう。信じるというのは、はっきりした証拠を見せられて納得することではない。信じるのは物事ではなく、人です。その人を信じるがゆえに、その言葉を信じるのです。わたしは、法然上人をひたすら信じている。ですから、そのかたの教えられるとおりに念仏して、浄土に迎えられると信じているのです」
「では、そなたはなぜ法然を信じるのだ」
「法然上人が、わたしを信じてくださっているからです。わたしのような者を、しっかりと信じてくださった。だからわたしも法然上人についていくのです」
親鸞の続編をまた近々スタートするらしい。楽しみである。
読んだ本についてはいつも翌月の初めに書いているのですが、新年早々に去年の暮れの話もなんですので、今年最後の記事として書きました。
さて、それではみなさま、よいお年をお迎えください。
来年も変わらぬご愛顧をお願いいたします。
→「読んだ本 2010年11月」の記事はこちら
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