<ロジネコ食堂のへしこ>
大甚で熱燗をゆっくり呑んでいるときに、急にロジネコ食堂のことを思いだした。
二年前に名古屋に泊ったとき、残念ながら「大甚」の定休日だった。
そこで手頃な居酒屋をネットで検索していたところ、ロジネコ食堂というのが猫好きなわたしの眼にとまった。路地の猫の食堂ときたか・・・よし即決、とにかく行ってみよう。
名古屋駅から市営地下鉄桜通線で四駅目の高岳駅で下車、住宅地みたいなところをけっこう迷いながらも持ち前の高感度呑み屋センサーを駆使してつきとめた。
ここだな・・・。
入ると右手の厨房前が三、四人でいっぱいのカウンター席、四掛け卓が三つの小体な店だった。手前の卓だけが埋まっていて、カウンター席はいかにも常連客専用らしく思えて遠慮して、真ん中の卓に図々しく座った。
若い店主と若女将がしきっているようだ。
とりあえずいつものように、焼酎の水割りを頼んだ。
やはり、ロジネコというだけあって猫がらみのものが多くレイアウトされていて、猫好きだからどうしても頬がゆるんでしまう。
メニューをみると、日本酒がメインなようだ。
では、覚悟を決めて二杯目からは酒にして、危ないようならタクシーで宿に帰ろう。店名の「路地の猫」を頼むことにした。
料理のメニューを見ているとへしこがあって狂喜する。へしこは酒呑みであれば最強のつまみでこいつだけで四、五合はいけちゃう。居酒屋にすれば、売上があがらないのであまり置きたくない一品であろう。
へしこに初めて出逢ったのは芦原温泉だったと思う。
へしこをちょっと説明しておくと、鯖に塩を振って糠漬けにした福井の若狭地方に江戸時代のなかごろから伝わる伝統郷土料理だ。越冬の保存食として重宝されている。糠をちょいとだけ落とし、火で炙ると酒の肴として絶品だ。もちろんご飯のお伴にもお茶漬けでも最高である。鯖が有名だがイカ、鰯、河豚などもあるのだ。寿司ネタ、スパゲティやピザの具、最近ではラーメンの具にまで使われている。
ほんのちょっと齧るだけで、塩辛さのなかに香ばしさと風味が口の中にひろがる。さすがに一年の手間暇をかけただけあるのだ。
ほかにも店自慢の料理があるのにへしこだけではいかにも具合が悪い。イカの焼いたのを追加するが、これも店側には安い一品だろうなあ。
ここのお酒は越前系のものが多い。越前岬十八号を頼む。
次々と日本酒を頼み、お新香を注文するがこれも安くて申し訳ないがまだへしこが残っているのだ。
ただ、最強のアテのへしこだけにあまり高級な酒は調和が難しく、手頃な価格の辛口の酒ならすべて相性抜群である。
猫好きはここが妙に居心地がよくて、まったく記憶がなくなるほど呑んでしまったのだった。もちろん帰りは宿までタクシーであった。
トイレも思った通り、猫グッズがいっぱいあった。
次に行ったときにはへしこを外して、自慢の恵那鳥を使った料理を頼もうと思ってはいるが・・・あれば頼んでしまうんだろうなあ、へしこ。
→「名古屋、大甚で呑む」の記事はこちら
大甚で熱燗をゆっくり呑んでいるときに、急にロジネコ食堂のことを思いだした。
二年前に名古屋に泊ったとき、残念ながら「大甚」の定休日だった。
そこで手頃な居酒屋をネットで検索していたところ、ロジネコ食堂というのが猫好きなわたしの眼にとまった。路地の猫の食堂ときたか・・・よし即決、とにかく行ってみよう。
名古屋駅から市営地下鉄桜通線で四駅目の高岳駅で下車、住宅地みたいなところをけっこう迷いながらも持ち前の高感度呑み屋センサーを駆使してつきとめた。
ここだな・・・。
入ると右手の厨房前が三、四人でいっぱいのカウンター席、四掛け卓が三つの小体な店だった。手前の卓だけが埋まっていて、カウンター席はいかにも常連客専用らしく思えて遠慮して、真ん中の卓に図々しく座った。
若い店主と若女将がしきっているようだ。
とりあえずいつものように、焼酎の水割りを頼んだ。
やはり、ロジネコというだけあって猫がらみのものが多くレイアウトされていて、猫好きだからどうしても頬がゆるんでしまう。
メニューをみると、日本酒がメインなようだ。
では、覚悟を決めて二杯目からは酒にして、危ないようならタクシーで宿に帰ろう。店名の「路地の猫」を頼むことにした。
料理のメニューを見ているとへしこがあって狂喜する。へしこは酒呑みであれば最強のつまみでこいつだけで四、五合はいけちゃう。居酒屋にすれば、売上があがらないのであまり置きたくない一品であろう。
へしこに初めて出逢ったのは芦原温泉だったと思う。
へしこをちょっと説明しておくと、鯖に塩を振って糠漬けにした福井の若狭地方に江戸時代のなかごろから伝わる伝統郷土料理だ。越冬の保存食として重宝されている。糠をちょいとだけ落とし、火で炙ると酒の肴として絶品だ。もちろんご飯のお伴にもお茶漬けでも最高である。鯖が有名だがイカ、鰯、河豚などもあるのだ。寿司ネタ、スパゲティやピザの具、最近ではラーメンの具にまで使われている。
ほんのちょっと齧るだけで、塩辛さのなかに香ばしさと風味が口の中にひろがる。さすがに一年の手間暇をかけただけあるのだ。
ほかにも店自慢の料理があるのにへしこだけではいかにも具合が悪い。イカの焼いたのを追加するが、これも店側には安い一品だろうなあ。
ここのお酒は越前系のものが多い。越前岬十八号を頼む。
次々と日本酒を頼み、お新香を注文するがこれも安くて申し訳ないがまだへしこが残っているのだ。
ただ、最強のアテのへしこだけにあまり高級な酒は調和が難しく、手頃な価格の辛口の酒ならすべて相性抜群である。
猫好きはここが妙に居心地がよくて、まったく記憶がなくなるほど呑んでしまったのだった。もちろん帰りは宿までタクシーであった。
トイレも思った通り、猫グッズがいっぱいあった。
次に行ったときにはへしこを外して、自慢の恵那鳥を使った料理を頼もうと思ってはいるが・・・あれば頼んでしまうんだろうなあ、へしこ。
→「名古屋、大甚で呑む」の記事はこちら
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