<読んだ本 2017年4月>
今年はとにかく桜を堪能できた。
すぐ傍を流れる柏尾川の桜も、いつもの年より頑張って長く咲き続けていてくれたような気がする。
出かけた先の群馬や栃木でも、これでもかと満開だった桜に出逢えたのが嬉しかった。
話は変わるが、おでん屋の勘定がどうも合点がいかないとか、どこかしら疑わしいと思ったことはないだろうか。今月のちょっと寒かった日におでん屋で呑んだ。
わたしが頼むおでんなどは、とにかくメニュー値段の二百円以下の安いものばかりである。
暗算も本当は得意だが、よっぽどふところがさみしいとき以外、飲み屋ではしない。ただザックリと会計金額の予想はするが千円と違うことはめったにない。
ところが、おでん屋で会計すると予想と大幅に違う多めの金額になってしまう。突出しが高いとか税込だからとかでは納得できないほど高いのだ。いや、きっとお前がそんだけ呑んだのだろうといわれれば返す言葉はないのであるが。
どうしても腑に落ちないのだ。だから、きっとおでん屋の「常連」になれないのだろう。
さて、4月に読んだ本ですが今月は8冊、年間累計で33冊でした。
1. ◎青春の門 第五部 望郷篇 五木寛之 講談社文庫
2. ○天才 石原慎太郎 幻冬舎
3.○紀伊ノ変 居眠り磐音 江戸双紙三十六 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○一矢ノ秋 居眠り磐音 江戸双紙三十七 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○東雲ノ空 居眠り磐音 江戸双紙三十八 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○愁思ノ人 居眠り磐音 江戸双紙三十九 佐伯泰英 双葉文庫
7. ○サンディゴの十二時間 マイクル・クライトン 早川文庫
8. ○江戸前通の歳時記 池波正太郎 集英社文庫
「青春の門 第五部 望郷篇」。
新しい生活の門をくぐろうと決めた信介は、交通事故で入院している病院で長い間会っていない緒方に手紙を書く。
『この時間に、この列島の上に、さまざまな人びとが眠っている。丸谷玉吉さんが、緒方さんが、
トミちゃんが、そして石井さんが、カオルさんが、織江が、梓先生が――。
ぼくはそのことを考えると、何か温かい気持が湧きあがってくるのを感じます。離ればなれに
生きていても、皆、自分の残された短い時間を、それなりに生きているのですから。
宇宙の遥かな営みにくらべれば、人間の生命なんて、一瞬のものだと、緒方さんはぼくに言ったことが
ありましたね。ぼくもいまはそうおもいます。実にはかない、つつましい存在にすぎません。
だが、そのはかない人間の営みを、ぼくはとても大切に感じることがあります。
たったひとりで生きているのなら、それは知れたものだ。だが、点のように散らばって
生きていながらも、それぞれの人生が、どこかで結びあわさっている。
そう考えると、人間の世界もまんざらではないな、と、おもうのです』
「点のように散らばって生きていながらも、それぞれの人生が、どこかで結びあわさっている」という文章を読んだとき、わたしは一瞬、金縛りの状態になってしまった。
ほんとうに、わたしもそう思うのである。
→「読んだ本 2017年3月」の記事はこちら
→「藤岡、ドライブイン『ななこし』」の記事はこちら
→「柏倉温泉、桜花爛漫の宿(1)」の記事はこちら
今年はとにかく桜を堪能できた。
すぐ傍を流れる柏尾川の桜も、いつもの年より頑張って長く咲き続けていてくれたような気がする。
出かけた先の群馬や栃木でも、これでもかと満開だった桜に出逢えたのが嬉しかった。
話は変わるが、おでん屋の勘定がどうも合点がいかないとか、どこかしら疑わしいと思ったことはないだろうか。今月のちょっと寒かった日におでん屋で呑んだ。
わたしが頼むおでんなどは、とにかくメニュー値段の二百円以下の安いものばかりである。
暗算も本当は得意だが、よっぽどふところがさみしいとき以外、飲み屋ではしない。ただザックリと会計金額の予想はするが千円と違うことはめったにない。
ところが、おでん屋で会計すると予想と大幅に違う多めの金額になってしまう。突出しが高いとか税込だからとかでは納得できないほど高いのだ。いや、きっとお前がそんだけ呑んだのだろうといわれれば返す言葉はないのであるが。
どうしても腑に落ちないのだ。だから、きっとおでん屋の「常連」になれないのだろう。
さて、4月に読んだ本ですが今月は8冊、年間累計で33冊でした。
1. ◎青春の門 第五部 望郷篇 五木寛之 講談社文庫
2. ○天才 石原慎太郎 幻冬舎
3.○紀伊ノ変 居眠り磐音 江戸双紙三十六 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○一矢ノ秋 居眠り磐音 江戸双紙三十七 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○東雲ノ空 居眠り磐音 江戸双紙三十八 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○愁思ノ人 居眠り磐音 江戸双紙三十九 佐伯泰英 双葉文庫
7. ○サンディゴの十二時間 マイクル・クライトン 早川文庫
8. ○江戸前通の歳時記 池波正太郎 集英社文庫
「青春の門 第五部 望郷篇」。
新しい生活の門をくぐろうと決めた信介は、交通事故で入院している病院で長い間会っていない緒方に手紙を書く。
『この時間に、この列島の上に、さまざまな人びとが眠っている。丸谷玉吉さんが、緒方さんが、
トミちゃんが、そして石井さんが、カオルさんが、織江が、梓先生が――。
ぼくはそのことを考えると、何か温かい気持が湧きあがってくるのを感じます。離ればなれに
生きていても、皆、自分の残された短い時間を、それなりに生きているのですから。
宇宙の遥かな営みにくらべれば、人間の生命なんて、一瞬のものだと、緒方さんはぼくに言ったことが
ありましたね。ぼくもいまはそうおもいます。実にはかない、つつましい存在にすぎません。
だが、そのはかない人間の営みを、ぼくはとても大切に感じることがあります。
たったひとりで生きているのなら、それは知れたものだ。だが、点のように散らばって
生きていながらも、それぞれの人生が、どこかで結びあわさっている。
そう考えると、人間の世界もまんざらではないな、と、おもうのです』
「点のように散らばって生きていながらも、それぞれの人生が、どこかで結びあわさっている」という文章を読んだとき、わたしは一瞬、金縛りの状態になってしまった。
ほんとうに、わたしもそう思うのである。
→「読んだ本 2017年3月」の記事はこちら
→「藤岡、ドライブイン『ななこし』」の記事はこちら
→「柏倉温泉、桜花爛漫の宿(1)」の記事はこちら
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