原発再稼働に向けた動き

2014-08-28 09:40:04 | タナカ君的偏見
 九州電力・川内原発再開申請に対して原子力規制委員会は安全審査を終えようとしている。 その結果を待って、政府は原発の再稼働に許可を与えるべく待ち構えている。 たった一度首相官邸へのデモ行進に参加したものの、福島原発事故発生以来の流れを傍観しているだけの僕の眼に映る世の中は、人間の弱さ、忘れっぽさ、それらを知り尽くした頭の良い官僚達が作る法律や制度の事や、法治国家制度の弱点等についてだ。

 民主党政権時代に新たに生まれた原子力規制委員会。 「提出された書類を定められた安全審査基準に則って審査して判定を出す」それが仕事だと言っている様だ。 事故発生時の避難態勢が地元にあるか? それは審査基準には含まれていない項目だから判定の際の考慮対象外としている。 そんな話題を昨夜のNHKの番組・クローズアップ現代は取り上げていた。

 僕は原発と原子爆弾と較べた場合原発の方が爆弾よりも遥かに大きな放射能汚染を撒き散らす量の核燃料を内蔵している事を知らないでいた。 せいぜい原発一基は原爆一発程度かと。

 そんな危なっかしい人間の作った仕掛け、 安全を保っていられるのは限られた条件の範囲内での話、 いつかは壊れて問題になるのは決まり切った事。 思い切って金を掛けて作ってまだ使えるの気持ちが有るのは当然だろうけど、使用を諦めて廃棄するべきなんだよ。

 その廃棄だって、核燃料がメルトダウンした福島では先の見えない作業を続けているが、 ”正常に停止させた原子炉を解体・廃棄する” その作業そのものも、問題を生じさせずにやりおおせるか? 全く未経験であり未知な作業でしょ。

 解体した原子炉を廃棄するって言ったって、 それを廃棄する場所を決められるか? 石原某氏の放射性物質で汚染された物の中間貯蔵施設設置場所への反対運動も 「最後は金目でしょ」との失言(いや本音だと思う)の様に当座の金で住民側もOKする可能性は高いから、なんとかなるのか?

 俺が本気で気にしているのは、日本の原発の大半は人里離れた海岸ベリに設置されていて、 秘密裏に海から攻撃したら、かなり容易に重要な設備類が簡単に破壊されるだろうと予想されることだ。 原子炉本体が収容されている建屋は頑丈かもしれないが、 冷却のための海水取水口、 冷却水を循環させるシステム可動に必要な通常の電力系統設備、 予備の自家発電設備、自国民からの攻撃は無いと仮定したって、「海を隔てた国からの攻撃は無い」と断定出来るのか? 国際的な条約でそれは禁止されているって? そんなの守られない状況が発生しますよ、 歴史上に幾つも例がある。

 民主党時代に作られた原子力規制委員会だって、頭の良い人々の目論見は「一旦すべての原発を停止させて、審査に3~5年も掛けていれば、 人々の記憶から原発事故の記憶も薄れ、再稼働も容易になる」そんな想定のもとでの新組織作りであったかも知れないのだ。

 このところ、安曇野生活に草臥れて来たのかもしれないな、 2日も続けて「タナカ君的偏見」カテゴリーの記事を書いたりしてるのは。 9月に入ったら、一度東京へ戻ろうかな・・・

 

 
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