横浜田舎物語

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をお届けします

101歳の大往生

2010-09-14 | 出来事
ご近所のおばあさまが亡くなりました。

今夜はお通夜

近所の人たちとMさんの車に乗り合わせて戸塚のお寺の斎場まで

故人の娘さんであり喪主のIさんは15年ほど前にこの地に越してこられました。

我が家の地域ではあの阪神淡路大震災以来、ご近所のつながりの必要性を感じた自治会が、
隣組同志で年に一度懇親会を開くことを義務付けました。

そのおかげで、みなさんの近況がわかったり、ひととなりがわかったりで
とても有意義な集まりです。

それから15年、Iさんはちょうどそのころ越してこられたのでしょう。

お二人で仲良く出席していました。

お話を聞くと、おばあさまは私の母親と同じ明治43年生まれ
それから、なぜか親近感がわいて

母が亡くなった時も、母の分まで長生きしてほしいと心から願いました。

でも、やはりお年です。
それまでは自分のことはできてたみたいですけど、いつからか寝たきりになってしまい
娘さんのIさんがお世話をしていました。

娘さんといってもおばあさまがすでに90歳過ぎていましたから、それなりのお年なんですけど
その献身的な姿は本当に娘の鏡そのものでした。

ここ数年は介護施設からお迎えが来てデイサービスに行ったり、自宅にもヘルパーさんが
来てくれてなにかと面倒を見てくれていたようですが、夜は二人きりですから
たいへんなこともたくさんあったのではないかと思います。

たまにばったり会った時には、生意気にも励ましの言葉をかけたりしていましたが

2か月前くらいに救急車がきて運ばれて行きました。
それからは毎日バスを乗り継いで病院に通ってらっしゃいました。

1週間ほど前、家の前で偶然お会いしたので「お母さんの具合はいかがですか?」と聞いたら
「口から食べられなくなったから心配で」

<ああ、これはまずいな 時間の問題かもしれない>不謹慎にも、内心思ってしまいました。

そして一昨日、訃報が掲示板に張り出されていました。

年齢は101歳となっていましたが、実際は100歳ちょうどです。

そして今夜、お通夜でした。

出席者はそれほど多くはなかったけど、あたたかい葬儀でした。

なによりIさんの、やりきった という満足げな表情が印象的でした。

帰ろうとしたら「顔見てやってください、とても100歳とは思えないでしょう」と

本当に安らかなお顔でした。最後まで娘さんと一緒で幸せな一生だったのではと
お顔を見ながらつい微笑んでしまいました。

帰りの車の中で「Iさんも一人きりになっちゃったわね」
やはりお母さんを亡くされて、今はおひとりで暮らしているMさんの実感こもった言葉が
心に染みました。

私なんかにはとても理解できない、思いやることのできない深い気持ちがこもっているように
感じました。

Iさんもしばらくはバタバタと忙しい日々でしょうが、そのあとですね。
これからの人生、ようやく自分だけのために使える時間を楽しんでもらいたい

一人になってからの生き方が、その人の真価かもしれないな、と、考えさせられた夜でした。


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