小樽のパパの子育て日記

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江別市立病院 内科医ゼロからの再生 医師確保に必要なことは?

2013-02-23 07:42:27 | インポート
北海道新聞に3回にわたって連載されていた記事「江別市立病院 内科医ゼロからの再生」を
興味深く読みました。

以下、自分なりのまとめメモ

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①2004年度から始まった臨床研修医制度を背景として2006年10月、12人いた内科医が0人になった。

②医師が減るごとに負担が増加し、過酷な労働環境で内科医としての仕事を全うできる状態ではなかった。

③医師の負担となっていた夜間急病診療所を移転し、また、外来診療に出張医を充てるなどして内科閉鎖は免れたが、病床利用率は約90%から50%に低下した。これに伴って市内の開業医では待ち時間が数時間に及ぶようになった。

④地域医療の危機に市民団体が集会や署名活動を展開し、さらに道庁で長く医療行政に携わってきた三好市長が無投票で当選。改革に意欲を燃やす梶井氏が院長に昇格し、病院と行政が一体となっての病院再生が始まった。

⑤大学の派遣に頼らず自前で総合内科医を育てることを病院再建の柱とし、三好市長の人脈や情報を活用し、総合内科医集めを始めた。

⑥総合診療を学ぶ講座を持つ北海道所管の札医大の協力を得て、2008年には内科系の常勤医が10人になった。

⑦2009年には独自の研修プログラムを作成。指導医、中堅医師、研修医がチームとなって診療に取組むことや外部医師の指導などを盛り込んだことが功を奏し、研修医5人が着任。2010年度に開設した総合内科医教育センターは、北海道から総合内科医養成機関の指定を受けた。

⑧2012年の内科医数は過去最高の20人となり、医療態勢はV字回復を見せたが、病院経営では、累積した不良債務は解消されていない。

⑨病院改革プランを策定し8億円余りの特例債を発行するなど、不良債務の解消を目指しているが一般会計からの繰入は続いている。
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この記事を読み、結局のところ医師集めに必要なことは何なのかと考えてしまった。
厚遇?モチベーションを維持できる環境?

療養患者の診療報酬は抑制されているため訪問診療に切り替えることで、診療報酬の高い患者による病床利用率を上げ収益増に繋げていくというが、訪問診療は医師の負担にならないのだろうか。

人口が12万人もいて札幌と隣接する江別市でさえ、一歩間違えば医師が確保できない状況になるのだという。
北海道内の過疎化のすすむ町村部において、地域医療を守っていくことがどれだけ厳しいことなのだろうか。
想像に難くない。


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