図書館が休館のため、本が借りれない。
それではと、実家の潮見台に行って何冊か調達してきた。
グランパは読書家だったようで今もかなりの本が残っている。
それではと、実家の潮見台に行って何冊か調達してきた。
グランパは読書家だったようで今もかなりの本が残っている。
ざっとみてもまだ2,3000冊はあるのではないか。
いつか処分しなければならないなあ。
私のものの見方 考え方 (私の人生観) 松本清張
学歴の克服(本文より)
私のところには毎年各新聞社から年鑑収録にする資料としてカードを送ってくるが、それには必ず卒業学校名という欄がある。
私がそれに「小学校卒」と書くと、子供はのぞき込んで暗い顔をする。
この時、私は子供たちに言うのである。
「人生は卒業学校には依らない。人生には卒業学校欄というものはないのだよ」
・・・・こんな教訓めいた文章を書くのは私は嫌いである。
それは私はまだ劣等感から脱し得ていない。
けれど、その劣等感は、いわれのない差別待遇から来ているものであり、人格や実力にはいささかも関係のないことである。
その下らない意識に自らを萎縮させることは、己が敗北者になる道である。
負けてはならない。
朝日新聞に雇員として入社した清張は、学歴に依る差別待遇をはっきりと見せつけられ劣等感を感じていた。
しかし、自分があれほど羨ましく感じた中学進学生が専門学校出に、専門学校出は大学出に、私大卒は東大卒にそれぞれ劣等感らしきものを抱いていることを知り、自分といくらも径庭がないことを知り、心安さを覚えたという。
初版1978年だが色褪せない。
じっくりと読み進めていこう。
いつか処分しなければならないなあ。
私のものの見方 考え方 (私の人生観) 松本清張
学歴の克服(本文より)
私のところには毎年各新聞社から年鑑収録にする資料としてカードを送ってくるが、それには必ず卒業学校名という欄がある。
私がそれに「小学校卒」と書くと、子供はのぞき込んで暗い顔をする。
この時、私は子供たちに言うのである。
「人生は卒業学校には依らない。人生には卒業学校欄というものはないのだよ」
・・・・こんな教訓めいた文章を書くのは私は嫌いである。
それは私はまだ劣等感から脱し得ていない。
けれど、その劣等感は、いわれのない差別待遇から来ているものであり、人格や実力にはいささかも関係のないことである。
その下らない意識に自らを萎縮させることは、己が敗北者になる道である。
負けてはならない。
朝日新聞に雇員として入社した清張は、学歴に依る差別待遇をはっきりと見せつけられ劣等感を感じていた。
しかし、自分があれほど羨ましく感じた中学進学生が専門学校出に、専門学校出は大学出に、私大卒は東大卒にそれぞれ劣等感らしきものを抱いていることを知り、自分といくらも径庭がないことを知り、心安さを覚えたという。
初版1978年だが色褪せない。
じっくりと読み進めていこう。