夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

達磨圖 西村五雲筆 その2(整理番号)

2018-01-27 00:01:00 | 掛け軸
下請けをしていると仕向け、要は一度請け負った金額から請負責任のある瑕疵を差っ引くことですが数多くあります。理不尽なことが多いですが、顧客を失うことを懸念して泣き寝入りする下請が多いのが実情です。もちろん立場を利用したそういう行為は法的にも禁止されていますが・・・。元同僚の行為であり、こちらも心を傷めることが多い。

そういう差っ引きをする人ほど評判がよくないのが実情です。自分の元請責任というものをどこかに放り出している感があります。

さて蒐集した作品でその人のセンスが解るというのは頷けます。骨董蒐集が趣味の方の大半は意外にセンスが悪いものです。ひとめ、もしくは数点の作品を観ただけでその趣味の悪さに背けることになりますが、本人がまったく気が付いていないので、注意しようものならとんでもない反論にあい、こちらの蒐集作品までケチをつけられることになります。意外に社会的地位の高い方にこの輩が多いので閉口しますよ。

何も知らずに骨董というと贋作と決めつける輩(これを「無知の上塗りの輩」と称します)も困りものですが、浅知恵の天狗人は手に負えません。

とはいえ当方の趣味がいいとは限りませんが、やはり蒐集する作品は思わずニヤリとするセンスのいいものがいい。本日はそのような作品です。この作品は男の隠れ家の小生が寝泊まりする部屋に飾ってあった作品です。もう15年近く前の蒐集作品です。

達磨圖 西村五雲筆 その2(整理番号)
絹本着色軸装 軸先本象牙 川村曼舟鑑定箱入
全体サイズ:縦1230*横557 画サイズ:縦285*横423



右は壺屋焼の新垣栄三郎の作品です。ちなみに飾り棚は自宅にあったという欅の切り株部分で作られています。

西村五雲はなんども本ブログで紹介しており、著名な画家でもあるのでここでは説明を省略しますが、もっと評価されてもよい画家の一人に相違ないでしょう。



西村五雲、西山翠嶂らの竹内栖鳳に続く画家を知らない方がおられるようですが、基本的な画家くらいは覚えておくべきでしょう。



達磨を描いた洒脱な図柄と粋な表具の逸品。軽妙な筆致ではあるが軽く流れない、五雲の画技の高さを感じさせる一幅です。



川村曼舟が「達磨圖 五雲居士真蹟 川村曼舟謹識」と鑑定箱書きしている珍しい作品です。このような箱書の真贋がすぐに解るようになることも必要です。



川村曼舟と西村五雲は没年が4年しか違わないため、「居士」とある箱書きは「昭和13年から17年までの4年間」に限定されるでしょう。それ故に西村五雲作品への川村曼舟の鑑定箱書きは珍しい。



いくらなんでももはや山元春挙、川村曼舟を知らない方は本ブログの読者にはいませんよね? 知識もなくすぐに作品の真贋のみを問う輩は実に品がないものです。ものの真贋を問う人はそれなりの知識がないといけませんよ。世のコレクターには品のない御仁ばかり・・


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