夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

黒織部鉄絵沓形茶碗 桃山期~江戸期

2023-09-18 00:01:00 | 陶磁器
本日は茶室廊下の展示室の最近、展示されている作品を紹介します。

花籠生花図 唐絵
紙本着色絹装額タトウ入(平成11年改装) 画サイズ:横182*縦250
弁財天 平野富山作 
ガラスケース入
ケース:幅400*奥行365*高さ450 本体:幅175*奥行155*高さ230



極彩恵比寿天尊像・大黒天尊像対(大)平櫛田中作 昭和50年作
昭和50年(1975年)103歳 各々共箱
恵比寿天尊像 作品サイズ:高さ335*幅300*奥行250 11㎏
大黒天尊像 作品サイズ:高さ340*幅310*奥行230 10㎏



五浦釣人 平櫛田中作
合箱
高さ311*幅94*奥行96



さて本日の作品紹介です。茶碗などを呼び継ぎして発掘された作品を甦らせた作品では唐津焼が一般的には知られていますが、織部焼にもあるようです。本日はその織部焼の呼び継ぎされた作品の紹介です。



黒織部鉄絵沓形茶碗 桃山期~江戸期?
合箱
幅120*高さ80



呼び継ぎされる作品には最低条件があるようで、その条件は「釉薬のかからない高台部分は必ずひとつの作品からではなければダメ」だそうです。その真偽のほどは解りませんが・・。



あとの残り部分は破片を繋ぎ合わせるのでしょうが、うまく形を成すように破片を組み合わせるのは想像しただけでも難しそうですね。



破片の数がたくさんないと上手くできそうにありません。



本作品は多くの部分が一つの作品のようです。下記写真の口縁部分が違うような感じです。



もっとも古く見せるために新しい作品に呼び継ぎさせるのもあるらしい・・。



金継ぎがうまいか下手かで見分けるのもその見分け方のひとつとか・・??



見込みの縁が面白い景色になっているようです。



当方の感覚では古い織部の雰囲気を壊さない良い作品だと思います。



茶味もよく出ています。



見込み部分は茶碗の重要な部位ですね。



織部の高台まわりから見える胎土はねっとりしているのが古い作品です。これは志野の古い作品も同じで新しいものにはこのねっとりさがないとされています。



冒頭に記述のように高台部分はひとつの作品になっているのが条件というのがよく理解できます。お茶碗を茶席で扱う場合にはこの高台の出来が重要になりますね。



腰の部分の張りが全体の姿を美しく見せます。



収納箱は下記の写真のものです。



簡単に思えてとても難しいのが茶碗です。実際に作ってみると解りますが例え百個作ってもいい作品はひとつもないものです。


全体のフォルム、使いやすさ、茶をいただいた後の見込みの景色、全てがいいものでないと茶碗とはなり得ないのです。

最近入手した2作品を並べてみました。



茶碗の難しさは呼び継ぎとても同じで、かえって茶碗の風情を損なわないように継ぐのは難しいように思われます。










































































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