
以前に紹介した「御船網手」の作品です。その作品に「綱手は曾祖父です (稲田八穂)」というコメントを戴き、驚きましたが、本ブログには作者の親族の方からのコメントが幾つか投稿されています。
忘れ去られた画家 正面之虎図 御船網手筆 その2
絹本水墨着色 軸先骨 合箱
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦*横

「御船綱手」に関する資料は乏しいらしく、当方では下記の資料しか入手できていません。とくに植物画が有名なのか、動物画に関する記述は見当たりません。

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御船綱手:(みふね つなて)。1876(明治9)-1941(昭和16)。日本画家。
明治9年(1876)岡山県倉敷市に生まれる。東美校卒。明治43年欧米各国を漫遊。植物画の研究に専念する。画室の周囲に内外の植物千余種を栽培し、その写生に努める。大阪に住した。14歳の時、画家を志して、初め円山派の木村応春に、ついで大阪の渡辺祥益に学ぶ。その後上京し、川端玉章に師事する。1896年、東京美術学校に編入、橋本雅邦に師事する。

1897年、日本絵画協会第2回共進会で「山櫻鷲」が2等褒賞を受ける。1899年に東京美術学校日本画科を卒業した後は、大阪で画業に励む。1910年、日英博覧会に際して欧米を旅行。ハワイからアメリカ合衆国を横断してヨーロッパに渡り、イギリス、フランス、イタリア、スイス、ドイツ、オランダ、ノルウェーを経て、ロシアからシベリア鉄道で帰国した様子を、1913年、「世界周遊実写 欧山米水帖」として描いた。

晩年は、自宅に植物園を造り、植物の研究を深めて週刊朝日に「百花画譜」を発表するなどした。昭和16年(1941)歿、65才。
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コミカルな作品ですがなかなか魅力の有る作品だと思います。

同時期の画家の大橋翆石の虎の作品(「正面之虎」)と対峙すると面白いですね。

どちらの作品も正面から虎を描いています。大橋翆石は虎を描くことで当時から著名な画家ですから関西に在住していた同時代の御船綱手はなんらかの意識はしていたはずです。

描いている配色に大橋翆石の影響がうかがわれます。

ところで正面之虎と御船綱手の一作品目の「猛虎図」・・、双幅にならないかなと思いましたが、作品の大きさが違うようです。

本作品は残念ながら共箱ではありませんが、いい作品だと思います。

両作品共々意外に大きな作品です。作品の資料の少ない御船綱手ですが、海外を描いた風景画などに秀作があり、今後は大いに再評価されるべき画家だろうと思います。
忘れ去られた画家 正面之虎図 御船網手筆 その2
絹本水墨着色 軸先骨 合箱
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦*横

「御船綱手」に関する資料は乏しいらしく、当方では下記の資料しか入手できていません。とくに植物画が有名なのか、動物画に関する記述は見当たりません。

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御船綱手:(みふね つなて)。1876(明治9)-1941(昭和16)。日本画家。
明治9年(1876)岡山県倉敷市に生まれる。東美校卒。明治43年欧米各国を漫遊。植物画の研究に専念する。画室の周囲に内外の植物千余種を栽培し、その写生に努める。大阪に住した。14歳の時、画家を志して、初め円山派の木村応春に、ついで大阪の渡辺祥益に学ぶ。その後上京し、川端玉章に師事する。1896年、東京美術学校に編入、橋本雅邦に師事する。

1897年、日本絵画協会第2回共進会で「山櫻鷲」が2等褒賞を受ける。1899年に東京美術学校日本画科を卒業した後は、大阪で画業に励む。1910年、日英博覧会に際して欧米を旅行。ハワイからアメリカ合衆国を横断してヨーロッパに渡り、イギリス、フランス、イタリア、スイス、ドイツ、オランダ、ノルウェーを経て、ロシアからシベリア鉄道で帰国した様子を、1913年、「世界周遊実写 欧山米水帖」として描いた。

晩年は、自宅に植物園を造り、植物の研究を深めて週刊朝日に「百花画譜」を発表するなどした。昭和16年(1941)歿、65才。
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コミカルな作品ですがなかなか魅力の有る作品だと思います。

同時期の画家の大橋翆石の虎の作品(「正面之虎」)と対峙すると面白いですね。

どちらの作品も正面から虎を描いています。大橋翆石は虎を描くことで当時から著名な画家ですから関西に在住していた同時代の御船綱手はなんらかの意識はしていたはずです。

描いている配色に大橋翆石の影響がうかがわれます。

ところで正面之虎と御船綱手の一作品目の「猛虎図」・・、双幅にならないかなと思いましたが、作品の大きさが違うようです。

本作品は残念ながら共箱ではありませんが、いい作品だと思います。

両作品共々意外に大きな作品です。作品の資料の少ない御船綱手ですが、海外を描いた風景画などに秀作があり、今後は大いに再評価されるべき画家だろうと思います。