夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

白磁岩上観音像 十三代酒井田柿右衛門作

2019-02-23 00:01:00 | 掛け軸
知人が幾つかの作品を手放す際に思文閣に仲介したことがあります。その作品の中に酒井田柿右衛門の下記の作品がありました。

寒山拾得 十二代酒井田柿右衛門作
白磁一部金彩共箱 高さ327*幅*190*奥行き140



有名な「寒山拾得」を題材にした作品です。型で作られた作品でその後もいくつか作品を観たことがあります。



一二代酒井田柿右衛門の本人の作品ようで箱書きもきちんとしていました。

 

一二代酒井田柿右衛門の作品で共箱で底には柿右衛門のサインが記されている作品です。思文閣に引き取られましたが、わりと当時はいいお値段で引き取られたと記憶しています。一二代と一三代にてこのような型を基本とした塑像の作品が数多く作られたようです。数は解りませんが本人作とされていたようでお値段は結構高い作品群のようです。

 

その後機会がある度にこのような塑像の作品の入手を試みたのですが、お値段が高く今まで入手することができませんでした。この度思い切って購入したのが本作品です。昨年は不幸が続いたのでやはり観音様ということで・・・。

白磁岩上観音像 十三代酒井田柿右衛門作
共箱 
高さ390*幅220*奥行き130



展示室に飾ってしばし鑑賞しています。



このような円窓がよく似合います。



大きさがかなりありますのでところどころに焼成時の空気抜きの穴があります。



白磁の発色がきれいです。一点の隙も無い作品に仕上がっています。



「岩上観音」と題されています。



「岩上観音」とは・・・?? 字そのままに岩上跌坐の観音像・・・??、 雪舟筆(西本願寺所蔵)など多くの画家によって描かれています。



底は下記の写真のようになっていてサインはありません。



観音の表情はいいですね。



この作品の生命線は顔意外に指・・・。



足の指もまた・・・。



仏様は下から観るのが鑑賞の基本。



四方・八方から眺めて隙の無い作品です。



さて本体には通常あるべき「柿右衛門」のサインがありませんが共箱はあります。果たして・・・?



仏様や神々の作品にはサインを入れないこともありますが、12代の柿右衛門の作の観音像にはサインが記されているものがあります。



他の13代の作品の箱書きなどと比較するとよさそうなのですが手元に資料がありません。



なにはともあれ「いい作品」だと当方では考えています。



ただ型に入れた塑像の作品はいろんな種類があり、むろん観音像もありますが、ただこの作品のように凝った作りの作品は見たことがありません。


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