夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

竹石図 寺崎廣業筆 その21

2013-10-19 05:33:18 | 掛け軸
竹石図 寺崎廣業筆
紙本水墨軸装 軸先木製 上箱入 
全体サイズ:横333*縦2185 画サイズ:横308*縦1330



賛に「大正七年一月」と記されており、亡くなる前年の作品であることが解る。右側の参考資料の「杜甫」という作品は当ブログの読者ならもうおわかりでしょう。

本ブログに投稿した同じ秋田県出身の画家「高橋万年」の模作が思い出します。この第12回文展に出品された「杜甫」と同じ年の正月に描かれた作品が本作品です。なお3月には次男を亡くしています。

杜甫 寺崎廣業作模作 高橋万年筆絹本着色軸装 軸先骨 合箱
全体サイズ:縦1880*横650 画サイズ:縦1150*横500



 


この年の夏ころに咽頭癌が発覚し療養生活を余儀なくされます。印章は「騰龍?軒」の白文朱方印が押印されています。

 

大正八年の2月には亡くなっていますので、正月の画としては最後のほうの作品でしょう。



多くの画家が描いたように正月に描いた吉祥図でしょう。昔の家には竹を題材とした作品は必ずや一作はあり飾ったものでした。



笹竹に太湖石が描かれています。



今では掛け軸一幅すらない家が多いし、扱い方すら知らない人が多いのですが、このような作品から始めてみたらいかがでしょうか?



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