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人気のある近代版画というと川瀬巴水、吉田博、そして斎藤清の名が浮かびます。別格としては恩地孝四郎・・。
さて当方が仙台に在住していた頃、国分町近くのスナックでその店のオーナーが蒐集していた斎藤清の版画・・、店はとうに閉店しており、その店に飾ってあった斎藤清の大きめの見事な作品らは今はどうしているのであろうか? ちょっと気になります。
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*展示室には平櫛田中、長谷川利行、古染付、古伊万里、伊東深水らの作品と並べて展示しています。
仙台の店に飾ってあった作品の影響もあってか、お手頃な値段の斎藤清の作品があるとついつい購入してしまいます。本日は斎藤清の作品の紹介です。
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桂 京都 斎藤清版画 1960年作 その3
紙本着色版画 額装
P10号程度 作品サイズ:縦520*横380
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入手時から額は入れ替えており、下記の写真は入手時の額です。
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桂離宮のひとこま・・・、斎藤清は桂離宮や竜安寺、法隆寺、ニューヨーク、パリを描いても、人が見慣れた構図では描かないとされています。
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斎藤作品への評価は、国内よりも海外の方が先行し、いわば評価の逆輸入と言うカタチで、日本国内へ広まって行きました。その後、国内外を問わず多くの栄誉に輝き、1995年には文化功労者に顕彰されていますが、仙台のスナックで観た頃はちょうどその頃かな? すでに20年以上前・・。
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斎藤清曰く、「アメリカ人は、私のよき理解者だ。」 と言ったように、「京都、奈良、福島は、とても素晴らしい。Kiyoshiの描く日本を見てみたい。」という海外のファンが多いのでしょう。
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この作品は限定200部のようです。
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比べようもありませんが、当方の粗末な茶室と雰囲気が合うような気がしての入手です。
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斎藤清の版木の木目が私は好きです。