夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

氏素性の解らぬ作品 妙悟界(釈迦三尊像) 棟方志功画

2020-09-21 00:01:00 | 日本画
棟方志功の作品については当方ではまったくの素人です。当然贋作もあれば、シルクスリーンもあるし、手彩色の印刷作品もあるので、オリジナルの版画や肉筆画の判別など素人の判断の及ぶところではなそうです。鑑定書もまた贋作があり、あてにならないよるです。その煩雑さゆえに当方では過去に幾つかの作品を売却処分しています。

それでも民芸運動との関りから入手することもあります。冒頭の写真は手前の作品が河井寛次郎の作品です。

呉洲方壺 河井寛次郎作
共箱 
高さ110*幅140*奥行き135



*本作品については後日機会があれば投稿したいと思っています。

河井寛次郎と棟方志功はとくに親交が深かったようです。このことについては本ブログの投稿作品「鐘渓頌 朝菊の柵 棟方志功画」にて記述されています。

妙悟界(釈迦三尊像) 棟方志功画
紙本彩色額装 誂布タトウ+黄袋 
全体サイズ:縦660*横540 作品サイズ:縦455*横340



描かれているのは釈迦三尊像?



「妙悟界」と書かれています。



「妙悟界」というのは下記の記述の「悟界(ごかい)」のことでしょうか?

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十界(じっかい):天台宗の教義において、人間の心の全ての境地を十種に分類したもので、六道に声聞・縁覚・菩薩・仏の四を付加したものである。十界論、十方界あるいは十法界(じっぽうかい)とも言われる。天台教学の伝統を表した『仏祖統紀』巻50に出る。

その十界にうち地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界を六道とし、六道とは、主に人間の内面において繰り返される(輪廻)世界を指します。

残りは四聖とし、声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界に分類されます。四聖とは、天台宗において六道輪廻に付加された4つの世界を指し、六道輪廻の教えが、インドの文化や宗教の伝統的な寓話的世界から成立し、仏教に取り入れられたのに対して、むしろ仏教的解釈の中から生まれた人間の精神状態や、仏教における覚りに関する教えといった意味合いが強く、この四聖を悟界(ごかい)と称します。最初の二つは「声聞」(しょうもん)と「縁覚」(えんがく)と呼ばれる小乗の「阿羅漢」による世界、次は大乗の「菩薩」による世界、そして最後はそれらを越える存在として、仏陀や諸仏を指す「如来」の世界を表している。

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棟方志功の仏画は女性親交も入り込んであり、意外に難解です。描かれているのは「釈迦三尊」?



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釈迦三尊:釈迦如来を中央に、左右に脇侍をすえた図像形式。

左右の脇侍は、左を文殊菩薩、右を普賢菩薩とするのが、日本では一般的である。

釈迦如来を中央とする三尊形式の仏像は、インドより見られるが、インドでは左右の脇侍が帝釈天・梵天とされることが多い。また日本でも文殊・普賢以外に、薬王菩薩・薬上菩薩や、金剛菩薩(あるいは執金剛神)・観自在菩薩を左右の脇侍とするものもある。円頓戒の受戒は、釈迦・弥勒・文殊を三師とし、さらに十方諸仏と十方諸菩薩を道場に請じて行う。この場合の釈迦・弥勒・文殊も一つの三尊形式といえる。

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さて本作品は文殊菩薩に普賢菩薩? 獅子にも象にも乗っていない。最近当方では文殊菩薩と普賢菩薩の作品に縁があったので、実はそれを調べていくうちに本作品を入手することになりました。



ただ本作品の作品が「釈迦三尊」という確証はありませんし、むろん脇侍が「文殊菩薩」に「普賢菩薩」という確証もありません。



おもしろい作品と思い入手したものです。肉筆とありますが、リトグラフかもしれません。ただ額から外してみると肉筆と思われます。



しかしながら近年の復刻技術はすばらしく、本当に肉筆を見分けがつかない工芸品が多々あります。



浮世絵の後摺や復刻版もそうですが、かなりマニアックにならないと判断のつかないものです。



落款と印章は下記のとおりです。

 

郷里の叔父のところには棟方志功が戦後間もない頃に作品を売りにきたようです。幾つかの作品を購入したようですが、その中には「二菩薩釈迦十大弟子」も含まれていたそうです。惜しいことに現在は所蔵されていません。

肉筆画では下記の作品が小生の仲介で思文閣に売却されています。



今考えると非常に惜しいことをしました。ただお金に困ると一番先に処分されるのはこのような骨董品などの美術品ですね。要は興味にない方には無用の長物・・・









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