夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

山水図 & 羅怙羅尊者像 伝秋月等観筆

2017-04-18 00:01:00 | 掛け軸
掛け軸を展示する時には息子は脚立を持ってきたり、矢はずを持て来てくれたりして手伝ってくれますが、こちらはひやひやものです。



本日のように古い軸類は痛みが大きいので、外箱の保存箱を製作して保護しています。たしか友人の要らなくなった桐の箪笥を解体した材料で作った外箱です。



本日のような古い軸は表具なども当時そのままにして遺しておくように心がけています。

山水図 伝秋月等観筆
絹本水墨淡彩絹装軸時代箱二重箱(裏より補修跡有)
画サイズ:横450*縦350



この頃の作品は時代を愉しむものでもあります。



表具はいつの時代のものかは解りませんし、この時代の作品は伝来が明確でないと真作とも認められませんが、それなりに古くなっています。



あとは作品の出来が楽しめるものかどうかがポイントで作品を選んでいます。



雪舟の弟子という位置づけの画家ですが、この画家以降の画家は形式的になっていきます。



古い中国のくどい山水画を雪舟が日本画に昇華した作品の面影があります。



次の作品は羅漢を数枚の揃いで描かれた作品のひとつのようです。

羅怙羅尊者像 伝秋月等観筆
紙本水墨淡彩軸装 無落款 古筆鑑定書有
全体サイズ:縦1920*横600 画サイズ:縦1150*横465



無落款ゆえこれらの揃いの作品は秋月等観の作とは断定できないように思われますが、伝来から一応この揃いの作品は秋月等観での作で間違いないでしょう。

 

ずいぶんと汚らしい状態で売っていましたが、「面白いな」と思い購入した作品です。



この揃いは馬鹿にしてはいけません。売買はかなりの高値ゆえ・・。


寺院かどこかで揃いで所蔵されたいた作品がばらばらに散逸されています。



真贋もさることながら、仏画系統の作品は個人で所蔵しているのはどこかうしろめたい気がします。



仏舎利を見ている羅漢の姿ですかね? とぼけた表情がなんともはや・・、あくせくしているのが嫌になるくらいです。



表具はいわゆる仏具表具のようです。古くから仏画などには落款を記入しない、印章を押印しないのは通常であったようです。



古筆鑑定書なるものがありますが、当てにはしていません。さてこちらの作品も古そうな箱に仕舞われていますが外箱がありません。また桐の箪笥でも分解して作ろうかな・・・



さ~、室町期の作品・・・、刀剣と一緒に楽しみましょう。

脚立に乗って掛け軸の掛けかたを調整している小生、「お~い、矢はずを振り回すなよ! 危ないってば・・」

終わると「脚立、片付けようね?」だと・・、手伝ってくれるのはありがたいのだが


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