
正直なところ金井烏洲の作品にはあまり興味はありませんでした。南画家として評価されいることは知っていましたが、知名度が低く作品そのものもあまり見ようとしていませんでした。
縁があって、今回本作品を入手し、あらためてその画力に興味を惹かれました。
湖山雪霽図 金井烏洲筆
紙本墨淡彩軸装 軸先骨 合箱
全体サイズ:縦1980*横611 画サイズ:縦*横

賛には「湖山雪霽 甲寅(1854年 安政元年)之復月(陰暦11月の別名:冬至があって一陽来復するためこのように表現するとのこと)烏洲老人 押印(「白沙村翁」の白文朱方印 「翠林??」朱文白方印)とあります。右下には遊印(白沙翠林是?却)が押印されています。

59歳頃の作品で、この年の春には中風がやや小康を得た烏洲はさかんに採管を揮ったらしく、この年江山雪眺図など稀有の名作が数多く残し、風后一種の宏逸酒脱の気格を加えた作品を描いたと言われています。

晩年は故郷にアトリエ呑山楼を構え、中風を患うも書画の製作に打ち込んだ。この晩年の作を風後の作と言われています。

翌安政2年中ばころから病が再発したらしく、画業作詩の一切が知られない。金井家に伝わる絶筆二幅はこの年書かれたものだが、もう筆がふるえて判読に困難なほどであったそうです。

金井烏洲(うじゅう):生年: 寛政8年 (1796)~没年: 安政4年1月14日(1857.2.8)。 江戸後期の画家,画論家。上野国(群馬県)島村の豪農の生まれ。うしゅうとも読む。通称は左仲太のちに彦兵衛、字を子修また林学、諱は時敏のちに泰。号は烏洲(烏州とも)、朽木翁、呑山人、白沙頓翁、雨笠、晩泰翁、栃木翁、白沙村翁、小禅道人、獅子孔道人など。従五位。金井之恭は息子。

若いころ来遊した春木南湖(南湖の作品は当ブログには投稿していませんので、子息である春木南溟をリンクします)に画を学び,江戸に上って谷文晁の門に出入りした。また画僧雲室らの詩の結社,小不朽吟社の詩画会にも参加した。帰郷して家を継いでからも長期にわたって西遊,この間頼山陽や篠崎小竹らと交わった。

少量の墨でかすれるように描く焦墨渇筆を多用したみずみずしい山水図表現に特色がある。

代表作に「月ヶ瀬探梅図巻」(東京国立博物館蔵)。<著作>「無声詩話」(坂崎坦編『日本絵画論大系』1巻

本作品は説明にあるように少量の墨でかすれるよう冬の山水を表現した佳作です。

著名な画家の蒐集を追及するより、このような忘れ去られた画家の秀作こそ蒐集の醍醐味といえると思います。
縁があって、今回本作品を入手し、あらためてその画力に興味を惹かれました。
湖山雪霽図 金井烏洲筆
紙本墨淡彩軸装 軸先骨 合箱
全体サイズ:縦1980*横611 画サイズ:縦*横

賛には「湖山雪霽 甲寅(1854年 安政元年)之復月(陰暦11月の別名:冬至があって一陽来復するためこのように表現するとのこと)烏洲老人 押印(「白沙村翁」の白文朱方印 「翠林??」朱文白方印)とあります。右下には遊印(白沙翠林是?却)が押印されています。


59歳頃の作品で、この年の春には中風がやや小康を得た烏洲はさかんに採管を揮ったらしく、この年江山雪眺図など稀有の名作が数多く残し、風后一種の宏逸酒脱の気格を加えた作品を描いたと言われています。

晩年は故郷にアトリエ呑山楼を構え、中風を患うも書画の製作に打ち込んだ。この晩年の作を風後の作と言われています。

翌安政2年中ばころから病が再発したらしく、画業作詩の一切が知られない。金井家に伝わる絶筆二幅はこの年書かれたものだが、もう筆がふるえて判読に困難なほどであったそうです。

金井烏洲(うじゅう):生年: 寛政8年 (1796)~没年: 安政4年1月14日(1857.2.8)。 江戸後期の画家,画論家。上野国(群馬県)島村の豪農の生まれ。うしゅうとも読む。通称は左仲太のちに彦兵衛、字を子修また林学、諱は時敏のちに泰。号は烏洲(烏州とも)、朽木翁、呑山人、白沙頓翁、雨笠、晩泰翁、栃木翁、白沙村翁、小禅道人、獅子孔道人など。従五位。金井之恭は息子。

若いころ来遊した春木南湖(南湖の作品は当ブログには投稿していませんので、子息である春木南溟をリンクします)に画を学び,江戸に上って谷文晁の門に出入りした。また画僧雲室らの詩の結社,小不朽吟社の詩画会にも参加した。帰郷して家を継いでからも長期にわたって西遊,この間頼山陽や篠崎小竹らと交わった。

少量の墨でかすれるように描く焦墨渇筆を多用したみずみずしい山水図表現に特色がある。

代表作に「月ヶ瀬探梅図巻」(東京国立博物館蔵)。<著作>「無声詩話」(坂崎坦編『日本絵画論大系』1巻

本作品は説明にあるように少量の墨でかすれるよう冬の山水を表現した佳作です。

著名な画家の蒐集を追及するより、このような忘れ去られた画家の秀作こそ蒐集の醍醐味といえると思います。