Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

いざシュトッツガルトへ

2022-02-11 | 文化一般
シュトットガルトの劇場から配券があった。3月始めの「ボリス」再演である。その時までにテスト条項が外れるかどうかは分からないが、準備だけは考えておかないといけない。ブースター免除を受けるも一つの選択である。但し安めの席を希望していたので、いざとなれば60ユーロで捨てられる。どうせ4月にはブースターを打っていないとという状況もある得る。270日で接種が無効になるので最長6月中旬までである。もうしばらく状況を見る。

久しぶりの劇場でそれだけでも嬉しい。その上階の最前列も座った覚えがなくて、音響を吟味できるのがいい。小さな劇場なのでそれ程場所によっての差はない。精々奈落を覗き込めて、座付き楽団の腕を拝見するぐらいだ。楽団はフランクフルトよりはうえで、ハムブルクか若しくはベルリンとの比較になるだろうか。丁度その中間のようなシックな印象はある。

そこの現在の音楽監督コロネリウス・マイスターはもう一つキャリアを上げそうな塩梅でベルリンでバレンボイムの後任になるのかまたはチューリッヒなどに行くのかは分からない。前アシスタントのクックアイスはフランクフルトに就任する。興味のありどころはその後任である。よく分からない。

一つは、ドレスデンのゼムパーオパーの後任候補筆頭のオクサーナ・リニヴが未だそこでデビューしていないようで、前任者がブロックしているのかもしれない。評価が定まらないと発表にならない。リニヴが入ってもおかしくないのはベルリンもである。

ミュンヘンのフィルハーモニーにデビューした劇場のアシスタントをしていて評判の良いギードレ・スレキーテ指揮の中継録音が流された。残念ながら新しいホールのイザールザールはカメラ機材が整っていないようで映像はないが、音は聴いた。やはり評判通り際のがあって、兎に角細やかな神経が通っている。今迄の女流とはまた異なる良さがある。新聞評にもあったようにその反面若干線の細さは感じるのだが、プログラミングを含めて結構音楽通向きの指揮者ではないかと思う。既に日本でもデビューしたようだが、玄人筋の評価はどうだったのだろうか。技術的には可也上の人ではないだろうか。

コダーイの舞曲も丁寧過ぎるぐらいで、新曲初演の前を配慮していたのだろうか。音響の作り方も上手いと思うが、なにか指揮を振っている感じが見えるような音楽作りでもある。結構神経質そうなのが、後半の未完成交響曲でも感じられて、最後に上手にラヴァルスを持ってきていた。音楽会の流れや雰囲気をドラマテュルギー的に拵える才能はとてもいい。総じて、北欧からの指揮者の中では最もいいと思った。フランクフルトで逸したオペラ指揮も一度聴いてみたいと思うが近いうちにチャンスがあるかどうか。

シュットガルトへのデビューは済ましていないようだが、来シーズンぐらいはありそうな気がする。どちらかというとフランクフルトよりもシュットガルトの方が力を出せる指揮者だと思う。そこまでやれるだけの経験をミュンヘンで身につけていると可也早く出世してしまう人だろう。



参照:
賢い女狐はどうなるのか 2022-01-30 | 女
初買の気持ちは如何に 2022-01-03 | 生活
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