映画の後電車の時間までK君のビストロワインバーで過ごすことにした。店を始めてもう八年ほどになるらしい。最初の四年間はたまに行っていたが、後ろ半分は全く行ってなかった。つまり四年ぶりということになる。年々夜が億劫になるのだ。しかしK君の意欲は衰えてなかった。盛んに勧めるので頼んだものは、フロマージュドテットとブーダンノワールを合体させたような料理。フロマージュドテット(豚の頭というか顔の色々を使ったテリーヌ)とブーダンノワール(豚の血入りソーセージ)、どちらも人気があるとは言えないそんな二つを合体、マイナス欠けるマイナスでプラスとなるのか。実際のところ味はかなり食べやすくなっていて結構美味かった。ソテーしてあるので香ばしさが良いポイントとなっていた。しかし、まあ人気がないとK君は言っていた。そりゃそうだろう、と思った。