林の中の歩き辛い道は、突然整備された林道に合流した。こんな道あったんかい。車が通れる明るい砂利道で、そこを暫く行くと、いよいよ雨池に通じている道との合流点である。ここから再び木道だ。しかし、辺りは平坦で雨池が近い雰囲気である。
十分ほど歩くと、遂に到着。結局、峠からは小一時間ほどかかった。
雨池は見て判る通り、物凄く日当たりの良い池で、水源は名前の如く雨水。ここのところ雨が降っていないので大分少ないのではないだろうか。後、見慣れた池と違うところは、水生植物が殆んど見当たらない所である。流石標高2000メートル(峠より100メートルほど下がる)。早速水際まで行ってみる。長靴の本領発揮だ。徐々にムツアカネの数は増してきていたが、水際はすごいことになっていた。無数のムツアカネが産卵していて、その周りに更に多くのオスが飛び交っていたのだ。
例えば次の写真、一見何も写ってないように感じるが、
実際はこれだけの数のムツアカネが飛んでいるのである。
湖全体では、何千或いは万の単位かもしれない。昔の田んぼのアキアカネ状態だ。かと思えば未だに羽化直後のムツアカネもいた。
他のトンボと言えばオオルリボシヤンマが数頭だけで、ここは完全にムツアカネ天国だった。それではもう一度雨池の全貌を。
そして帰り。
ここで初めてここまでの距離を知った(ハングル表示もあるがそんなに韓国人多いのか?)。3キロもあったのか。後で知ったが一応70分コースということであった。そして再び林道に出る。珍しくというか個人的には初めてだったが、オオルリボシヤンマ(♂)が脇の植物に止まった。どうやら捕食した虫がでかくてそれを食べるためにのようだった。至近距離で見るのは、羽化直後のものを除けば初だ。そのくらい滅多に止まらないトンボなのだ。こうやって改めてみると綺麗なトンボである。
そして、またこの道を戻らなくてはいけないのだった。