昨夜、危うくカルガモを轢きそうになった。
両脇田んぼの道を走っていると、突然一羽のカルガモ
が飛び出しではなく、ゆうゆうと横断し始めた。
横断する前にこちらはその存在を確認していた。
夜だからライトで気付くだろうと思って、ゆっくりそ
のまま進んでいくと、同じようにカルガモもゆっくり
横断しだした。
まるで車の存在がないかのように。
まったく振り向くこともなく、急ぐ様子もなく、最終
的には車から30センチほどの距離に。
車はスピードも出てないので止まれたが、一体カルガ
モの危機管理はどうなってるんだ。
カルガモで思い出したが、以前一度だけそれを食した
ことがある。
別に獲ったわけではなく、たまたま諏訪湖の魚網にか
かったのがいて、せっかくだから食べてみるかという
ことになったのだ。
正真正銘のジビエだ。
知り合いのシェフにお願いして早速調理してもらった。
カルガモのロースト血入りソースで。
味の方はというと、これがまたすごい。
恐ろしいほどに不味いのだ。
皮はひたすら硬く、肉は鴨特有の野生味、レバーっぽ
い味、鉄分の味、ヘモグロビンの味、はいっさいなく
なんだか埃っぽいような味だった。
よく青首、つまりマガモが最高と言われるが、あれは
やはり、先人の経験から導き出された答えだったんだ、
とこの時深く納得した。
先人の教えには真実が隠されている、ということなの
だ。
鴨にとっては迷惑な話だが。