小旅行感覚で長野に行った。目的は県立美術館でやってる松澤宥展。下諏訪出身のコンセプチュアルアートの第一人者だが、まとまった作品の展示を見る機会は今までなかった。何せオブジェを消せの啓示を受け作品そのものがなくなってしまた作家なので。だから初期の絵や彫刻などの所謂作品は初めて見るものばかり。プリミティブな縄文的な抽象作品が多く、コラージュが加わったり彫刻はボルタンスキーのような(製作はボルタンスキー以前)祭礼的な印象のものだったりと不思議な魅力のある作品が多い。
そしてオブジェを消せ以降はわら半紙に字(詩のような)を書いただけのものとなり、それを読んだ人が脳内で芸術体験に変換するというコンセプチュアルアートの世界となるわけだが、その辺りは分かったような分からないちょっと先を進み過ぎた孤高の芸術家の領域となる。
と、展覧会は興味深かったのだが、そんなこととは関係ないアクシデントに見舞われる。館内で写真を撮ろうとした時(撮影できる場所が指定されている)何故かシャッターが下りない。おかしいと思って確認すると、カードが認識できないと表示が。直ぐにカードの入ってるところを見ると蓋が開いていてしかもカードがなくなっていた。美術館の前に何枚か撮っていたからそこまでは普通にあったはずだ。その後蓋が開いて更にカードまで落ちてしまったということになる。カードってそんなに簡単に落ちるものでもないのに、しかも32ギガの大容量で保存用にもしてたのに。
というわけで今回の写真はゼロ。入っていた写真も消滅。そして、県立美術館のほぼ真横にある善行寺も完全スルーして帰って来た