世の中ゴールデンウィークだが、個人的にはいつもの
ような日常が待っているだけ。
しかし、そうでもない人が多いのは、これまた事実。
たとえば「更級」。
この時期、この辺りには観光客がわんさか訪れる。
一応、春の観光スポットの一つとなっている(と思う
がどうなんだ)。
となると、「信州イコール蕎麦」という図式が働く。
はっきり言って、どこの蕎麦屋も入るのだが、味にちょ
っとこだわる人は、いろんな情報手段を駆使して、「更
級」に辿り着く。
殆どの観光客は、街道沿いの、「如何にも蕎麦屋」の
蕎麦で満足するのだが、基本的に味にうるさい人は、
そういう店は端から選ばない。
だから、「更級」にもそういう観光客ではない観光客
がどっと押し寄せることになる。
そんな状況もあるので主人に、「沢山用意しないと」
と言うのだが、主人は、このところの神経痛もあり、適
当なところでとどめるつもりのようだ。
ここぞとばかりに、質より量と勝負しないところが良
いのだが、一般的に儲かるのは、ここぞとばかりにな
りふりかまわぬ商売をするところであることは、衆目
の一致するところでもある。
世の中そんなものである、とお決まりのフレーズを呟
き蕎麦湯を飲む、これも、すっかりお決まりとなって
しまった今日この頃である。
スノッブなM氏は、ブレッソンの「たぶん悪魔が」を
借りていった。
どんな観想を言うかお楽しみである。
寝なければ良いが。
短いから、ジャ.ジャンクーの「プラットホーム」のよ
うなことにはならないと思うが。
ついでに「アンティゴネ」も貸そうか、と一瞬迷ったが、
流石にストローブ=ユイレまで手を出す気にはならない
と思ったので止めた。
ロブ=グリエにも興味は示さなかったし、一体どこが
手を出す出さないの境目なのか。
全く、見えないM氏である。