昨日の続き。
話題は、徐々にプライベートなことに。
「私のほうが全然できるのに、彼女の方が認められるっ
ていうか、受けるのよね」(B子)
どうも、ゼミではなく何かのグループ活動をしていて、
実力通りに評価されてないという気持ちがあるようだ。
そして、本人にとってはちょっと気に食わない人間が
不当評価されていると思ってるようだ。
「もう、やめるから良いけどね」(B子)
「そうね」(A子)
「本当、私のほうが仕事は出来るのよね、それは間違
いないの、専門的知識は断然上だし」(B子)
「そうなんだ」(A子)
その通りかもしれないし、嫉妬から来る自分に対する
過大評価かもしれない。
いずれにしろ、よくある話である。
「でね、気付いたんだけど、私、彼女に対して良く思っ
てなかったのかもって、元々嫌いだったからなのかって、
そんな疑惑が生じたの」(B子)
「それをいうなら、疑念が生じたでしょ」(A子)
「ああ、そうか、疑念か」(B子)
どこまでも先生のA子である。
この場合、自分自身に対してという話だから、どちら
の表現も大袈裟。
自分自身に疑惑を持った、と言えば良かったのかな。
「それを考えたら、ちょっといやに気持ちになっちゃっ
て、それって単なる嫉妬みたいなものじゃない」(B子)
「まあ、そうだけど、そうやって自分だけの問題にしな
いほうが良いよ」(A子)
「ええ、どういうこと?」(B子)
「そんなの、だれにもあることだし、B子が悪いと言
うことでもないし、そうやって気付くだけでもすばら
しいことなんじゃないの」(A子)
「そうか、なんだかすっとしたわ、A子と話してると
本当もやもやが無くなって助かる」(B子)
「そんなことより、卒業論文の心配でしょ」(A子)
「そうよね」(B子)
まだまだ、話は続いていくが、他に覚えてるA子の印
象的な言葉。
「江戸時代に封印したから日本は駄目になったんだ」
どうやら、現在の日本の市場経済至上主義を批判して
いるようで、封印の対象は江戸時代の生活を楽しむ文
化のことであろう。
「芸能界はハイパーインフレだから」
これは、次から次と同じような芸能人が出てきて、数
だけは多いがどんどん程度が下がっている状態を表わ
しているようだ。
いやあ、ためになりました。
まだまだ聞きたかったが、全て食べ終わってしまい、
後ろ髪を引かれる思いで店をあとにせざるを得なかっ
た。
でも、卒業したら苦労しそうなのは、間違いなくA子
の方だろうな。