パラパラとネットを見ていたら、あるブログに、今パリの何とかというところで「ロミー.シュナイダー展」をやってるという話が載っていた。そこに載っていた写真を見ると、目が離れていてちょっとたれ目で特別美人とも思えないが、映画の中では魅力的で結構好きだった。確認すると43歳で薬物大量摂取で死亡とあった。典型的な「スター」の死に方である。
代表作は「サンスーシの女」「夕なぎ」(どちらも見たことあるようなないような)といったところだろうが、個人的に印象深いのはオーソン.ウェルズの「審判」とヴィスコンティの「ルートヴィッヒ 神々の黄昏」でのロミー.シュナイダーだ。初めて見たのはルートヴィッヒでである。主人公が恋慕する人妻役だったと思うが、その美しさは際立っていた、と思う。この映画でロミー.シュナイダーという名前はしっかりインプットされた。そして次が「審判」。オーソン.ウェルズの映画では一番好きなものだ。言わずと知れたカフカ原作の映画だが、昨日の話しの続きではないが、原作と映像がピッタリ一致した稀有な作品ではないかと思った(前にも書いたことがあるが、同じくカフカの作品はストローブ=ユイレが素晴らしい作品にしている)。そんな作品にロミー.シュナイダーを発見したときはちょっとびっくりした。確か秘書役だったような。若いときの作品だったが、あの涼しげな目は印象的だった。
そしてもう一つ忘れられない作品が。それは「地獄の貴婦人」という映画。「審判」と違い、映画としては全く評価するものではないが、ロミー.シュナイダーがバスタブで硫酸か何かで死体を溶かすシーンが、そのエグさとともに忘れられないのだ。こんな映画にも出てたんだというのが正直な気持ちであったが、その役者魂には感心した。