マーチンスコセッシの「アイリッシュマン」という210分の長編を見る。主役はロバートデニーロ。トラック運転手から殺し屋となった、表向きは全米トラック組合の支部長の彼が、老人ホームで過去を回想するところから映画は始まる。そしてその過去のエピソードを次々に描いていく。が全体で大きなドラマになるわけでもなく、どこかで大きく盛り上がるわけでもなく、それぞれの断片的エピソードが淡々と続いていく。その間にマフィアとのつながりとか他の人間関係、家族の問題などが徐々に明らかになる。そんな映画なので途中退席が約二名あり。
「サイレンス」でも感じたがよくこんな映画を作れるものと思う。これだけ長く、しかも物語としての盛り上がりもないのに最後まで飽きさせずに見せるというのは、スコセッシの能力故だろう。マフィアの権力闘争を描いたゴッドファーザーにもでていたアルパチーノが、トラック組合長として権力権力闘争を繰り広げる辺りはゴッドファーザーの世界に通じる。時代背景としてケネディやらニクソンの名もでてきて、そことの裏のつながりとかも匂わすがその陰謀そのものを描くことはしない。飽くまでもデニーロを通した事実を淡々と描く。
こんな映画なのでヒットすることは間違いなくないが、こんな映画が世に出ることは素直に喜びたい。スコセッシがマーベル映画を批判したのにいいねを一つ。
100円ショップで買ったものは数多くあるが、買わない方が良いものもというのが大分はっきりしてきた。それは材質が重要なもの。例えば挟みや包丁ペンチなどの道具類。材質の強度が性能に直結するものはほぼ100パーセント駄目だ。但し一回ぽっきりでもいいというつもりなら問題ない。使い続けるつもりなら道具類はそれなりのものという話なのだ。逆にこれで100円?と思うのは食器類。かなり使える。樹脂製の容器類なども使える100円グッズだ。それで思い出すのはシリコン製のゴムベラ。初期は直ぐにひび割れして相当粗悪品だったが、今は無印良品の800円くらいのものとそん色ない。100円ショップなりに改良してるところが凄い。
この前アマゾンプライムで映画を検索していた時、思わぬ作品を見付けてしまった。アラン.ロブ=グリエ(表記が面倒)の「快楽の漸進的横滑り」だ。まずほとんどの人は誰?となるアラン.ロブ=グリエだが、フランスのヌーヴォーロマンの代表的作家で映画監督でもある人だ。ヌーヴォーロマンってなに?というと、音楽にミニマルミュージックというのがあるがそれの小説版みたいなものだ。個人的には彼(すでに故人)の小説は好きだし、映画「囚われの美女」も好きな作品だ。一番有名なのは「去年マリエンバートで」だと思うが、これは脚本担当。
そんなところでまさかの未見「快楽の漸進的横滑り」である。視聴料500円ほどだったので早速ネット鑑賞。DVDも売っていたが、それはリスクがあるので止めた。その前にこの漸進的というのが馴染みのない言葉でこれもなに?となるかもしれないが、少しづつ徐々に進むという意味だ。数学で漸近線(ぜんきんせん)というのがあったがあれをイメージすると分かりやすい。で、映画そのものはどうだったかというと正直思ったほどではなかった。「囚われの美女」はマグリットの絵から着想したような作品だったが、差し詰めこちらはイブクラインか(この部分適当)。
毎年恒例の落ち葉拾い。屋根に溜まった落ち葉の始末をしなくてはいけないのだ。まずは柿の葉。殆どが屋根にかかってるので大量に溜まってる。これをほっとくと腐葉土化して屋根も腐食する。実の方は最近は放ったらかし(これを取るとなると作業量は三四倍)。自然にしぼむのを待つか鳥の餌。ここまでで大体大きなごみ袋一杯。高さも一階の屋根なので作業そのものは楽。
しかしこの次がちょっと大変。大屋根のトイに溜まった、神社から押し寄せるイチョウの葉っぱを片付けなくてはならないのだ。高さは6メートルほどで、樋だから屋根の先端まで行き、安全を確保しながら体をひねりつつ落ち葉拾い。体が固くなるにつれ大変さが増してきた。しかしこれもやらないと樋から水が溢れ道路に滝が出現ということになる。家のメインテナスは大変だ。
生まれて初めてアジフライを食べた。正確に言うと、過去二三回一切れ味見というのはある。それも記憶にないくらい相当前の話だ。一枚ちゃんと食べたのは今回が初めてだ。理由ははっきりしている。アジフライは生臭いという印象しかなかったから。だから、メニューとしてポピュラーなのが不思議だった。あれはどう考えても美味いものではないだろう、とずっと思っていた。
で今回食べたら全然臭くなかった。美味いものだというのがよく分かった。ということは、過去食べたものは単純に鮮度が良くなかったということだったのだ。多分過去のは地元で味見したのだろう。ここらには鮮度の良くないものが普通に流通している現状がある。産地直送を謳ってる店は、ほかの系列店の余りものを最後にここに持ってくる、という話があるくらい魚のレベルが低いところなのだ。
というわけで、アジフライが美味くなかったのは鮮度が悪ったという単純な話であった。
環境省が激減蝶34種を発表したというニュースを聞き、何が該当してるのか知りたくて調べるが全部が分からない。分かったのはオオムラサキ、ミヤマカラスアゲハ、キタテハ、イチモンジセセリ、ヒメジャノメの五種だけだ。他が気になる。原因としては里山的環境の悪化などを挙げているが、この辺りに関しては、これら五種は特別減ったという印象はない。
元々多くないオオムラサキは保護活動をしてるのでその地域に行くとよく見かける。ミヤマカラスアゲハはすでに相当減ってるのでここに来て激減ということはない。他は相変わらず多い。しかし、ヒメジャノメは、ひょっとしたら人知れず減っているのかもしれない。当たり前にいたものが気が付くといなかった、というパターンが多いから、環境省も警鐘を鳴らすために発表していると考えた方が良さそうだ。それにつけても他が気になる。