新調したばかりの畳に何やらかなり大きな黒い物体(最初は枯れ葉かと思った)が落ちていた。近づいてみるとそれはオニヤンマであった。午前中は何もなかったのでその後ということになるが、普通家に紛れ込んだトンボは一日で死ぬことはない。大体は窓とカーテンの隙間で外に出ようともがいて、気が付けば外に出すということになるのだが、その部屋は空き部屋なのでなかなか気づかずこういうことになった。多分、数日前に紛れ込んでこの日に力尽きたものと思われる。翅が傷んでいるのはもがいた証拠ではないだろうか。庭方面の窓は開いているので、そちらから入って(庭にはパトロールのオニヤンマがよく来る)外に出ようとして明かりのある窓でもがき続ける。他の虫もそうだが、引き返すということができない。
アサマイチモンジ
去年オープンしたカフェにモーニングを食べに行って(ちょくちょく行く)店主と話をした。話題はカフェの客数。基本カフェというのは思った以上に入らないもので、経営的には大変。五年生存率は一割、というのが常識だ。このカフェは、こちらの予想した三倍くらいの客数がありそこそこの繁盛店になっていた。近くにもう一軒同じころにオープンしたカフェがあり、そちらはもっと繁盛しているらしい。どちらも予想外で、はっきり言って自分の感覚のずれを感じた。どこから客がわいてくるのかという話だが、どうも近隣から湧いてくるようなのだ。わざわざカフェだけのために来る、という客が多いという訳だ。
嘗てカフェ好(当時は喫茶店)きだったころそこまでしたかというとしてない。インスタ映えなどというのが動機になるなんて考えられないことだ。客の中心となる20代30代のセンスを元々買ってない人間が根本的にずれるのは当然のことだったのだ。
最近はAmazonでホームセンターにあるようなものも買うので、何を注文したかよく覚えてないことがある。そんな時Amazonから二個口が来た。当然二つも頼んだか?となる。中身をみないと分からないというのはいつものこと。そこで小さい方を開けるとプリント用紙が一袋。厚紙のプリント用紙を注文したのは間違いない。しかもこれはネット以外では買えない厚紙だ。しかし三袋注文したはず。そこでもう一つの大きな段ボールに入ったものを確認すると、そちらに二袋入っていて計三袋。結果的にはちゃんと送られてきたことになる(余計なゴミは増えるが)。しかし、どう考えてもこのケースは、一回間違えてあわてて帳尻合わせをしたものだろう。それにしてもよく気付いたものだ。ここはAmazonのチェック機能を褒めるべきなのだろうか。
ヒメシジミ
アマゾンプライムにホドロフスキーの「エンドレスポエトリー」という作品があり、えっこんな作品いつからと思ったら、アップリンクと提携してるような表示がありそういうことかとなったわけだが、アップリンクの方はイマイチ映像の状態が良くないのでこれは有難いと見ることとなった。
映画はホドロフスキーの自伝的な要素が強く、父親との葛藤を中心に魔術的妄想的幻想的な世界が展開していく。特徴的な原色使いの色彩は南米の魔術的風土をよく表していて、その中での本人の生い立ちも自然と分かるようになっている。全体としても他の作品よりかなり分かり易いのではないだろうか。ロブ=グリエでもそうだったが、こんな作品がプライムビデオで見られることは素直に喜びたい。