ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

霧の中の採集者.ヒメヒカゲ

2009年07月23日 | 生き物 自然


皆既日食に関わらず、天気が今ひとつで、折角の一番
の蝶シーズンも何だか冴えない。
マイフィールドも、雨が上がったばかりの曇り空で、
部分日食なのか単に暗いのか区別がつかない上(急激
に寒くなったという情報はあるが)、蝶もあまり飛ん
でいない。
これでは今一つ気分が収まらない。
それでも、諏訪湖を隔てた向こうは空が明るめだった。
ということで、その明るめの空を信じ、そこへ向かう
ことにした。

「高ボッチ高原」という場所だ。
この時期にしかいない、「ヒメヒカゲ」という希少種
を見ようと思ったのだ。
全国的にもかなり少ない蝶で、発生場所では大体保
護活動をしている。
現地に到着。
ところどころ霧が発生しているが、空は明るめ。
こんな天気でどうかなと思いながらも、発生場所近く
に車を止める。
近くに一台「尾張小牧」の4WDが止まっていた。
暫く山道を歩くと、一頭発見。
しかし、なかなか止まらず飛んでいてしまった。
唯一の「ヒメヒカゲ」にならなければ良いがと思って
更に上がっていくと、いたいた。
しかも今回のは、じっくり止まって数センチまで接近
できた(本日の写真)。

来た甲斐があったと満足し、頂上に上がると、そこに
人影が。
先ほどの「尾張小牧」か。
同じように写真でも撮りに来ているのかと思い、近付
くと、何と捕蝶網を振り回していた。
先週に引き続き再びの採集者との遭遇である。
今回は、「ここはヒメヒカゲの採取は禁止ですよ」と、
アウトドア派の格好ばっちりの50代と思しき男に言っ
た。
「えっ、知らなかった、いつからですか」と言うので
「確か、三四年前に市の条例か何かで決まってますよ」
と、適当に答えた。
実は、この辺は定かではなかったのだ。
そして「通報するようになっているから、悪質なのは
通報しますよ」と更に付け加えた(ここは完全にでま
かせ)。
このくらい脅しをかけた方がよいだろうと思ったのだ。
今ひとつ収穫なかったらしきその男は、「しかしいな
いですね」などと話をそらしてきた。
「直ぐ足元にいるじゃない」と言うと、その男は早速
捕ろうとする。
「だから駄目だって言ったでしょ」と言うと「一頭く
らいいいでしょ」などとほざく。
仕方ないので、足で邪魔をする。
なんだか喜劇みたいなことになってきたぞ。

つづく
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2 コメント

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Unknown (原野 森人)
2009-07-23 16:57:26
ん~。ちょっと調べたところ環境省のRDB、長野県のRDBにも掲載種で、長野県のRDBには絶滅危惧種IB類(EN)になっていました。さすがピカビアさんですね。なかなか採取者に対して物言うのは出来ないものですが。そうこの手の人は、自分だけ見逃してよとか、こんなにいるのだから1頭位はいいでしょ。って言ってきたりしますね。規制ばかりで縛ると自然が遠くなってしまいそうでいやなのですが、、。山野草や蝶屋は、特にたちが悪くて一時は、長野県自然保護レンジャーの車のナンバーが仲間内で流されたとか聞いた時期もありました。長野県のレンジャーなんてただのボランティアで大したものではないのに、、。これが、アメリカなんかの国立公園や自然保護区のレンジャーだと警察権も持ち合わせていてピストル携行しているのですが。ピカビアさんは単独行動が多いようなので危険な目に遭わないように気をつけてください。
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Unknown (ピカビア)
2009-07-24 11:46:33
しかし、二週続けて出会うかね。
確かに、一瞬暴力沙汰になったらと考えましたが、そうなったらなったで話題になればとも思いました。
相手によりますけどね。
しかし、基本は厳しくいきたいと思います。
どこかの国のような、生活のために、という情状の余地は一切ないですからね。
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