Pink * Satin * Pointe * Shoes

なんとなく、すきなこと

ラ・ボエーム

2008-11-18 15:11:19 | エンターテインメント
久しぶりにオペラ「ラ・ボエーム」を聴きました。

十年以上前、フジテレビで深夜に放送されていた「オペラリリカ」という番組のプレゼントに応募して当選したCDブックなんですが、ロドルフォは今は亡きルチアーノ・パヴァロッティ、ミミはこの役が十八番で有名なミレッラ・フレーニ。
マルチェッロはやっぱり有名なセスト・ブルスカンティーニで、指揮はトーマス・シッパーズ。
かなり良い演奏です。

最初はいろいろやりながら流し聴きしていたんですが、第三幕の頭、ミミがマルチェッロに助けを求める、

O buon Marcello, aiuto!

のあたりで急に引き込まれ、胸がうちふるえ、涙がボロボロこぼれ落ちてきました。
なんか、改めて思うオペラのすごさ。

オペラってストーリーや登場人物だけ取り上げるとお定まりの事柄ばっかりで特段魅力的でもないし、馴染みのないオペラを聴いても早々感動にまで至らないものなんですが、おおざっぱなキャラクターと筋書きと、この曲では誰がどういう状況下でどんなことを思っているのかを踏まえつつ全体を聴き込んでいくうちに、うまーいこと自分の体に快感の受け皿が作られるとでも言いましょうか、改めて歌詞の細かい内容を思い出さずとも、曲が始まればその歌う人物の感情が自分の中で即再現されてしまう。

「椿姫」のAmami, Alfredo!のあたりとかも思い出しただけでヴィオレッタの切ないキモチに成り代わってウルウルきます。

この「新潮オペラCDブック6 ラ・ボエーム」は絶版のようですが、同じような発想で世界文化社さんから「オペラ名作鑑賞」というシリーズが出ていて、なんとDVD付き!
もちろん「ラ・ボエーム」もラインナップに入っています。



このシリーズ、監修はCDのと同じ永竹由幸さん(「オペラリリカ」で解説もされていました)ですが、付録DVDはCDのときより相当豪華です。
なんと全曲版DVDが二つついていて、聴き&観比べることができるんです。

サンフランシスコ歌劇場で収録された映像でのキャストは、ロドルフォとミミはパヴァロッティとフレーニな上に、マルチェッロは当時若手イケメンバリトンとして売り出し中だったジーノ・キリコ(いや、単に私がそう思ってただけかもですが、ああいうバリトン、なかなかいないんです。「セヴィリアの理髪師」のフィガロとか「チェネレントラ」のダンディーニとか好きだったなぁ。一時期結構はまってました)、コッリーネはニコライ・ギャウロフ。
実はこれ、私のお気に入りナンバーワンの映像ソフトなんですが、もう一つの演奏DVDとハンドブックと併せて5千円切ってるんですからみなさん、買わなきゃ損ですよ。

そんなお気に入りナンバーワンとか言ってる上記映像、媒体がLDだったので引っ越しの際に泣く泣く処分してしまいました。

「椿姫」のグラインドボーン音楽祭で収録された演奏も結構好きだったんですが、同じく処分してしまってます。
それもこのシリーズに入ってるんですよねぇ。

合わせていちまんえん弱。
でも、すぐにいるものでなし。

がまんがまん。

再就職先が決まったら、自分にお祝いとしてプレゼントします。

それまで、がまんがまん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする