■ ミニバブルの終焉 ■
財政出動によるミニバブルに浮かれていた市場も、
アメリカの失業率の増大(9.5%)で冷や水を掛けられて様です。
尤も、市場のプレーヤーで景気の回復を本気で信じていた人は多分皆無で、
楽観的な予測を流して、市場に資金を引き寄せ
儲けが確定したら売り抜ける事がミエミエでした。
誰かがババを引くゲームが、ちょっと盛り上がっていただけ。
■ 楽観論の罪 ■
しかし、「景気の楽観論」の罪は非常に大きく、
アメリカの金融機関の不良債権は一向に処理される気配もありません。
せっかく、政府と民間で、不良債権の買取システムを作ったのに、
インチキなストレステストで「健全」というお墨付きを貰った銀行は、
不良債権を抱え込んだままです。
尤も、不良債権を処理すれば銀行は赤字になり、自己資本比率も減り、
市場からの資金調達も不可能になり、
アメリカ政府は議会を説得して、銀行救済の資金を増額しなければなりません。
再度、巨額の救済予算を議会に承認させる為には、
危機の再燃が不可欠です。
結局、中途半端なストレステストは、経済の状況をさらに悪化させました。
■ 失業率の上昇は実体経済を痛めつける ■
アメリカの失業率9.5%はまだまだ過渡期です。
これから、GM関係の失業者がどっと発生します。
失業率の増大は、消費を冷え込ませ、住宅価格をさらに押し下げます。
現在アメリカでは、貧乏人にサブプライムローンはもとより、
富裕層のプライムローンも焦げ付き始めました。
クレジットカードの返済も滞り始め、各社デフォルトの基準を緩和してしのいでいます。
市場は今までマクロな経済指標に一喜一憂していましたが、
これからは、長期的な実体経済の悪化に苦しむ事でしょう。
■ 前年同月比に惑わされるな ■
8月までは、悲惨な数字が並びそうですが、
9月からは、景気が上向いた様に見せる事が出来ます。
「前年同月比」です。
昨年の9月にリーマンショックが起き、世界経済はフリーフォールに突入しました。
ですから、9月以降の「前年同月比」はプラスに転じる分野もあります。
これは偽りの景気回復です。
新聞やニュースなどは、「前年同月比プラス」と書き立てるでしょうが、
先のミニバブルの演出でも分かるように、
実体を伴わない景気回復は直ぐに萎みます。
■ 2年後の世界 ■
中国は元を東アジアの国々との貿易決済で使用できるようにしました。
中国とロシアはお互いに元とルーブルで貿易決済を進めていくようです。
今回のG8でも、中国は新たな世界通貨の枠組みを議題に載せるよう要求しています。
BRIC’S諸国が一気にドル離れする事はありませんが、
少しずつドルから距離を置き始めています。
景気回復はBRIC’S諸国から世界に広がっていきます。
日本は東アジアという立地から、景気回復の恩恵にあやかり易い立場です。
現に、日本の輸出入の5割以上がアジア相手です。
さて、この時アメリカはどうなっているでしょうか?
アメリカが今後、銀行の不良債権処理をまじめに行えば、
ドル崩壊やデフォルトなどという最悪の事態は回避できるでしょう。
しかし、景気は依然底を這う様な状態で、世界各国の支援(国債買い入れ)で、
どうにか、生き延びているような状態でしょう。
その後、景気が回復しても、負債が膨らんでいますから、
増税が景気の足を引っ張り、アメリカがかつての輝きを取り戻す事はありません。
一方、そんな未来が予測されながら、
アメリカが屈辱的な未来に甘んずるとも思えません。
彼らが短気を起さない事を祈るばかりです。
財政出動によるミニバブルに浮かれていた市場も、
アメリカの失業率の増大(9.5%)で冷や水を掛けられて様です。
尤も、市場のプレーヤーで景気の回復を本気で信じていた人は多分皆無で、
楽観的な予測を流して、市場に資金を引き寄せ
儲けが確定したら売り抜ける事がミエミエでした。
誰かがババを引くゲームが、ちょっと盛り上がっていただけ。
■ 楽観論の罪 ■
しかし、「景気の楽観論」の罪は非常に大きく、
アメリカの金融機関の不良債権は一向に処理される気配もありません。
せっかく、政府と民間で、不良債権の買取システムを作ったのに、
インチキなストレステストで「健全」というお墨付きを貰った銀行は、
不良債権を抱え込んだままです。
尤も、不良債権を処理すれば銀行は赤字になり、自己資本比率も減り、
市場からの資金調達も不可能になり、
アメリカ政府は議会を説得して、銀行救済の資金を増額しなければなりません。
再度、巨額の救済予算を議会に承認させる為には、
危機の再燃が不可欠です。
結局、中途半端なストレステストは、経済の状況をさらに悪化させました。
■ 失業率の上昇は実体経済を痛めつける ■
アメリカの失業率9.5%はまだまだ過渡期です。
これから、GM関係の失業者がどっと発生します。
失業率の増大は、消費を冷え込ませ、住宅価格をさらに押し下げます。
現在アメリカでは、貧乏人にサブプライムローンはもとより、
富裕層のプライムローンも焦げ付き始めました。
クレジットカードの返済も滞り始め、各社デフォルトの基準を緩和してしのいでいます。
市場は今までマクロな経済指標に一喜一憂していましたが、
これからは、長期的な実体経済の悪化に苦しむ事でしょう。
■ 前年同月比に惑わされるな ■
8月までは、悲惨な数字が並びそうですが、
9月からは、景気が上向いた様に見せる事が出来ます。
「前年同月比」です。
昨年の9月にリーマンショックが起き、世界経済はフリーフォールに突入しました。
ですから、9月以降の「前年同月比」はプラスに転じる分野もあります。
これは偽りの景気回復です。
新聞やニュースなどは、「前年同月比プラス」と書き立てるでしょうが、
先のミニバブルの演出でも分かるように、
実体を伴わない景気回復は直ぐに萎みます。
■ 2年後の世界 ■
中国は元を東アジアの国々との貿易決済で使用できるようにしました。
中国とロシアはお互いに元とルーブルで貿易決済を進めていくようです。
今回のG8でも、中国は新たな世界通貨の枠組みを議題に載せるよう要求しています。
BRIC’S諸国が一気にドル離れする事はありませんが、
少しずつドルから距離を置き始めています。
景気回復はBRIC’S諸国から世界に広がっていきます。
日本は東アジアという立地から、景気回復の恩恵にあやかり易い立場です。
現に、日本の輸出入の5割以上がアジア相手です。
さて、この時アメリカはどうなっているでしょうか?
アメリカが今後、銀行の不良債権処理をまじめに行えば、
ドル崩壊やデフォルトなどという最悪の事態は回避できるでしょう。
しかし、景気は依然底を這う様な状態で、世界各国の支援(国債買い入れ)で、
どうにか、生き延びているような状態でしょう。
その後、景気が回復しても、負債が膨らんでいますから、
増税が景気の足を引っ張り、アメリカがかつての輝きを取り戻す事はありません。
一方、そんな未来が予測されながら、
アメリカが屈辱的な未来に甘んずるとも思えません。
彼らが短気を起さない事を祈るばかりです。