■ カンパニョーロとシマノ ■
上の写真はレモン1号君のリアディレラー周辺。実はこの写真には大きな間違いがあります。さてそれは何でしょう?
ヒント・・・ディレーラーはカンパのコーラス8速(1996年製)
「チッ、チッ、チッ、チッ、・・・ブブーーー時間切れぇーー!!」
「ウゼー」と思われた方、ゴメンナサイ・・・。
ディレラー ・・・カンパコーラス 8速
スプロケット(ギアセット) ・・・シマノアルテグラ9速
そう、これって「強制合体・シマニョーロ」なのです。
■ どうにかし最新のホイールを8速カンパで使いたい ■
私のレモン1号君は1996年製のカンパニョーロのコーラス仕様ですが、これが実に拡張性に乏しい・・・。
カンパニョーロは9速時代からギアーを取り付けるフリーの構造を変更しています。軸(アクルス)の直系も変更してしまったので、8速のシステムに9速以上用の現行フリーを付ける事は完全に不可能です。これは、8速システムに現在販売されているホイールを付ける事がほぼ不可能な事を意味します。
私のレモン1号君のホイールの重さは前後で2300g程も有ります。ミディアムハイトのエアロホイールなので平地はそこそこ走りますが、上り坂は完全にアウト。
一方、シマノのレモン2号君には先日、重さ1600g弱のZONDAを購入うしました。これ、軽くて坂道が楽です。
実は最近、カーボンバイクを買い替えたくて仕方ありませんでした。何故なら、クロモリのレモン2号君に軽いホイールを履かせたら、坂も平地もそこそこ走るので、カーボンのレモン1号君との差が無くなってしまったのです。膝に負担が掛かる事を考えると、カーボンの優位性は皆無になってしまった・・・。
しかし、かつてランス・アームストロングがツールで駆っていたTREKのカーボンフレームがレイノルズ853とは言えクロモリに負ける訳が無い。同じホイールだったら、カーボンのレモン1号君はもっと出来る子のはず・・・・。
カンパ8速で9速シマノを使う方法はネットによれば2つありそうです。
1) カンパ9速のエルゴパワー(シフトレバー)を付けるとシンクロするらしい
2) カンパ10速のエルゴパワーを使い、ワイヤーの取り回しを工夫するとシンクロするらしい(所謂「シマニョーロ」の常套手段)
ネットで探していたら三鷹のサイクルパラダイスに9速のレコードのエルゴパワーが1万2千円で出ていたので、早速出掛けました・・・。何と、古い情報だったみたいで、とっくに売り気れでした。
仕方無いので、Ysの新宿カスタム館で10速ベローチェの新品を買おうと思い、商品を見せてもらいました。・・・・・何、このオモチャ感は・・・・。走行中、ずっと操作する部品としては、操作フィーリングが致命的に悪い。これでは楽しく走れない・・・。
ネットで安い10速のレコードでも探そうと諦めます。
■ 「強制合体」・・・シマニョーロ ■
そうは言っても往生際のい悪い私・・・。
とりあえず、ZONDAをレモン1号君に装着してみました。
私はギアーチェンジ無しでもとりあえず170km位は走れるので、この状態で後ろのスプロケの真ん中位にチェーンが掛かってくれれば、走れない事は有りません。
ペダルを回しながらリアーのシフトレバーを操作します。
するとどうでしょう、カン、カン、カン、カン・・・って、トップからローまで全段シンクロしています。
ウソでしょう?だってレバーは8速でギアーは9速です。
良く見ると大きい方から3枚目と4枚目の辺りで1段飛ばしている様ですが、どちらに掛かるかはロシアンルーレットの様に安定しません。
■ 調整の悪いリアディレーラって感じ ■
実走してみると、重たい方のギアーは5段目までは全く問題有りません。平地走行は普通にOK。
そして問題の6段目と7段目は、負荷が掛かると勝手に7段目から6段目に落ちてしまいます。坂道の途中でギアは1段重くなります。
でも、これって調整の悪いリアディレラーで良く起こる事です。このクセさえ把握していれば問題無さそうです。
■ 養老渓谷まで信号待ち含めて2時間30分、しかも向かい風 ■
またしてもマグネットを付け忘れてサイクルコンピューターは計測不能。
ただ、養老渓谷まで70Kmを、停車時間も含めて2時間30分って、今までより10分以上速い。さらに向かい風でした。
■ 走り方が全然違う ■
私は従来、重めのギアーをウィップを利かせながらグイグイと踏むのが好きです。ですから下ハンドルは漕ぎにくいのでほとんど握りません。
しかし、レモン1号君にZONDAを装着したら、漕ぎ出しが軽く、脚もクルクル回ります。一方、溜めが無くなり、漕ぐのを止めると直ぐに減速します。慣性が働かないからです。
これが一般に言われている軽量カーボインフレームと軽量ホイールの組み合わせの走り方です。特にフレームが硬く程、高回転型で無ければ走らない。その代り、加速域が拡大して35Km/h、40Km/hという巡航速度が維持出来ます。
実際のレモン1号君とZONDAの組合わせは、回していないと走りません。
ただ、巡航速度は35Km/hを越えているので無風でも風圧で下ハンドルを握らざるを得ません。ペダルの回転が軽いので、下ハンドルを持っても脚がスムーズに回ります。
向かい風だった事も有り、結局70Kmのほとんどを下ハン握って走行した結果・・・2時間30分という自分としては驚異的はタイムが出ました。
そして、脚は疲れていません・・・・。これから一山登れそうな感じ。
■ 新しい自転車って要らないんじゃねぇ? ■
結局センチュリーライドに近い157.9Km、獲得標高925mを、7時間丁度で走りました。(休息・信号停止時間含む)
養老渓谷駅で補給休憩して、駅長さんと自転車ラックをセットしたり、コンビニで「オレのチョコパフェ」をゆっくり食べた時間も含まれていますから、かなり余裕の7時間です。
20年前のカーボンフレームに20年前の8速コンポ。
それでもホイールだけ最新にすれば、最新のエアロバイクみたいな走りが出来ます・・・。
・・・・自転車って本当に進化しているのでしょうか・・・・。
そう言えば、ツールのタイムもクロモリ時代と大して違ってはいません・・・・。