

ロシアのスクープとしてネットに拡散している911事故現場の画像です。小規模核爆発で御影石が溶けたとの解説がされている様ですが、これって岩盤が水の浸食によって削られた地形ではないでしょうか?
マンハッタンはハドソン河の河口の三角州の上に築かれた街ですが、高層ビルが林立している理由は岩盤がしっかりしている事にあります。

wikipediaによると「ンハッタン島は1枚の岩盤から構成されており、島の大部分を構成している基盤岩はマンハッタン片岩 (Manhattan Schist) と呼ばれる雲母の結晶片岩である。この岩は強度が高く、その構成成分の変成岩はパンゲア大陸が形成された過程で作られた。この岩盤上は高層ビルの建設に適しており、ダウンタウンとミッドタウンの表面はこの岩石に富んでいるためこれらのエリアには高層ビルが多く建ち並んでいる[2][3]。セントラルパークにはマンハッタン片岩の露頭があり、ラット・ロック(英語版)はその一例である」そうです。
上の写真はセントラルパークに露出している岩盤の写真ですが、岩盤はハドソン川の堆積物に覆われ地下20m位の所に位置している場所も多いようです。


上の写真は勝手ながら三波川変成帯の写真をネットから拝借しました。ジュラ紀の地層だそうです。
http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/subindex03-03rocksalongmtl.htm より
日頃、河原や海岸性で浸食地形を見慣た人ならば、冒頭の写真を間違えるはずがありません。
この様にネットの陰謀論の多くは「デタラメ」ですが、その中から本物の欠片を見つけるのが陰謀論者の楽しみでもあります。
例えば、911で言うならば、小型核弾頭はウソでしょう。
但し、ビルが自由落下に近い速度で崩落する為には、下層からタイミングを合わせて鉄骨を爆破解体する必要があり、アメリカでは鉄骨にあらかじめ爆薬を仕掛けて崩壊をコントロイールする爆破解体の技術が確立しています。まさに、その手本の様な見事な崩落シーンをTVで見たならば、建築科の学生であっても「綺麗な解体だ」と無意識に思ってしまったかも知れません。
ビルは古くなると維持コストが高くなります。ましてアスベスト対策をしながらの解体となるとその費用は莫大なものになります。保険を掛けておいてテロでドカンとやれば・・・ゲフン、ゲフン・・・。
おっと、中に人が居る状態でそんな事する訳ないですよね。いくらアメリカと言えども。
911事件当時動員された消防士や作業員の中で呼吸器系の疾患や癌が多発しているとの報道もあります。それをして、「小型核弾頭の放射能の影響だ」とする「放射脳」は欧米にも沢山居ますが、盛大にアスベストを撒き散らしながら倒壊したビルの影響を考慮すれば、癌の多発は不思議な現象では無いかも知れません。911から13年が経過しました。アスベストによる癌の発生までの期間は15~40年と言われています。
911の被害はこれからも広がり続けるのかも知れません。
<補足>
911関連の癌の内訳が少し出ていたので抜粋します。
「40歳女性、直腸がん、グラウンドゼロで1月間警備に当たっていました」
「35歳男性、甲状腺がん、WTCで12日間…骨髄腫も併発」
「41歳男性、リンパ腫」「42歳男性、前立腺がん」「47歳男性、咽頭癌」
「48歳男性、甲状腺がん」「58歳男性、扁桃がん」「48歳男性、脳腫瘍と
肝臓がんの併発」「43歳男性、膀胱がん」「49歳男性、膀胱腫瘍」「41歳男性、多発性骨髄腫」「45歳女性、白血病」・・
・・・・ウーン、アスベスト由来の中皮腫や肺癌ではありませんね。そもそも発生時期が早すぎる。ただ、それを理由に「核爆弾」と短絡的に結びつけるのも如何なものかと・・。
例えば、作業従事者の中心年齢が30代だとして、その後、自然発生の癌が8000人の追跡調査のスクリーニング効果によって見つかっただけではないかと・・・。癌の種類があまりにも多岐にわたっているので、自然発生と見るのが自然かと思われます。
アスベストの影響があるとすればこれからですが、実際に作業員は防塵マスクをしていらした様なので、吸引量は昔の工事現場に比べたら格段に低いと思われます。むしろ周辺住民の方の吸引量が心配ですね。
ただ、そんなのも自転車でトラックの後ろを走る危険性に比べたら微々たるものかも知れません。ブレーキにアスベストが使われているんですよね・・・。現在では含有量は極わずかですが、二酸化硫黄とか、有害微小物質もタップリ吸ってます・・・。実際に自転車乗りの肺がんが注目され始めています。
アスベスト被曝も好まざる被曝と、好んでする被曝で、被害者意識が非対称になるのはちょと興味深い事です。「癌になるから自転車止めよう」ってなかなか思わないですよね、ロード乗りの皆さんは・・・。(当然私も)