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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

祝「チバニアン」・・・千葉から世界へ

2017-11-14 05:54:00 | 分類なし
 




■ 「チバニアン」誕生!! ■

来年からは世界の地学の教科書に「チバニアン」という言葉が載るかも知れない!!


皆さんは「国際標準模式層序断面(GSSP)」という言葉をご存じでしょうか。地学に詳しい方以外は多分聞いた事も無い言葉でしょう。

1) 各地質時代の境界を示す地層
2) 国際地質科学連合(IUGG)によって批准される
3) 世界で66か所が指定されている
4) 指定された地層にはゴールデンスパイクが撃ち込まれる

地質時代の境界は101存在しますが、未だ指定されていない地層のゴールデンスパイクの獲得を巡り、各国が指名獲得を争っています。

そして、我が千葉県の地層が、このゴールデンスパイクを来年初めにも獲得する事がほぼ決まりました。10月に開かれたIUGSの下部組織である国際層序委員会の投票で、千葉県の地層が競い合っていたイタリアの二か所を抑え、6割の票を獲得したというのです。来年初めに開かれるIUGGで批准されれば正式に「チバニアン」が誕生します。

■ 地質時代の境界って? ■

ところで「地質時代の境界」って何でしょう?

地質時代の分類は次の様に階層化されています。

例えばティラノサウルスが闊歩していた白亜紀を例に取ると

累代(Eon)-----顕生累代 (5億4100万年前~現在)
代 (Era)-----中世代  (2億5190万年前~6600万年前)
紀 (Period) ---白亜紀  (1億4500万年前~6600万年前)
世 (Epoch)-----後世   (1億0050万年前~6600万年前)

上から順に時代が階層的に細分化されます。一般的にはティラノサウルスが生きていた時代は「白亜紀後世」と呼ばれます。

そして、世(Epoch)の下をさらに細分化する「Age」という区分があり、これが「国際標準模式層序断面(GSSP)」が示す「各地質時代の境界」になります。

■ 最後の地磁気反転が起きた時代を示す地層 ■

「チバニアン」が示す「地質時代の境界」とは「最後の地磁気反転」が起きた時代です。

現在は方位磁針のN極は北極を指しますが、地球の地磁気は何度も反転しています。N極が南極を指す時代もあったのです。地磁気反転は360万年の間に少なくとも11回起きています。そして最後の地磁気反転は77万年前に起きた事を明確に示すのが「チバニアン(仮)」の地層なのです。

「チバニアン(仮)」の時代は「中期更新世」(77万年前~12万6000年前)の始まりを示す「地質時代の境界」です。


但し、「国際標準模式層序断面(GSSP)」に指定されるには厳しい基準を満たす必要がります。

<Wikipedia より引用>

2)GSSPの地理的位置および地層の状態
 ・地理的な位置を地図座標を用いて示すこと
 ・岩層層序など地質学的な位置づけを示すこと
 ・模式境界の正確な場所および層準を明確な点として示すこと
 ・模式境界の層準を挟んで層序の欠落がないこと
 ・模式層序・境界位置を含む層序断面に十分な厚みがあり、上下に地層が連続していること
 ・露頭までの道路状態、その国の政治状況、土地の所有権に問題がなく露頭まで容易に近づけること
 ・露頭の保護・保全のための対策が行われていること
3)一次・二次指標
 ・GSSPを特徴づける対比指標には、最も重要な地質学的事件(特定の化石種の出現など)を充てること
 ・他の一次指標および二次指標を示すこと
 ・火山灰層や天文学的周期性(ミランコビッチ・サイクルなど)により数値年代が決定可能であること
・ 地域的な対比や世界的な対比が示されること

<引用終わり>


「チバニアン(仮)」の地層は、千葉県市原市田淵の養老川の川岸にある侵食崖に露頭していて、上記の条件を満たすのです。

■ 「チバニアン(仮)」にGO!! ■

実は昨年、「チバニアン(仮)」に行ったので、その時の写真をアップします。






「チバニアン(仮)」は小湊鐡道の月崎駅が最寄駅です。『夏美のホタル』という映画のロケ地になりました。(主演は有村架純)

月崎駅から県道88号線(養老清澄ライン)に出て、養老渓谷方面にしばらく歩くと、養老川を越える橋から登り坂が始まります。この坂を登り切った所に、田渕会館の看板が立っていますので、細い登り坂を右折します。



すぐに公民館が現れ、その前にイタリアと日本の国旗がはためいています。掲示板が設置され、「チバニアン(仮)」に関する情報が得られます。









さらにその先に進むと、道は鬱蒼とした林の中を通り、急な坂道で養老川へと降りて行きます。



舗装道路が終わり、ちょっとした草むらの向こうに、川へと下る細い道が現れます。ここから先は運動靴かトレッキングシューズが無いと行けません。途中、案内板が設置されているので、道に迷う事はありません。

川へ降りる所は滑り易いので注意して下さい。









河原を上流に向けてしばらく歩きますが、増水している時は河原は無くなりますので行けません。養老川の河原はツルツルの岩なので、トレッキングシューズでも滑り易く注意が必要です。



数十メートル河原を遡上すると、「チバニアン(仮)」の地層の露頭現場に到達します。ここも案内板が整備されているので、見落とす事は有りません。














崖に赤いスパイクが打ち込まれていて、案内の看板も設置されているのですが・・・・実はどれが「チバニアン(仮)」の層なのかイマイチ分かりません・・・。矢印でも付けてくれると嬉しいのですが。

多分、白い薄い層が「チバニアン(仮)」の火山灰層に違いないと思い写真を撮りました。でも何だか自身ありません。

■ ジオパークとして整備されれば行きやすくなるでしょう ■

実は現状はちょっと危険なので、行き易い場所ではありません。いえ、現状で多くの方が訪れると、保全の問題が発生して、せっかくの地層を破損する可能性もあるので、出来れば今はそっとしておいてあげたい。

ゆくゆくは、ジオパークとして市原市が遊歩道や階段や柵を整備するでしょうから、「チバニアン(仮)」の見学はそれからでも良いかと思います。

ただ、地学がお好きでマナーを守れる方からば、現状を見ておく事をお勧めします。観光客も居ないので、間近で貴重な地層を観察できます。



金融危機の引き金となり得る中東危機・・・低すぎる債権金利

2017-11-13 09:42:00 | 時事/金融危機
 

前の記事の補足として・・・

■ 「低すぎる物価上昇率」はグローバル化の当然の帰結 ■

中東危機(戦争)が破壊するものは、現在の債権市場(国債市場)です。

リーマンショック後、世界は「低成長」に悩まされています。中央銀行の狂った様な金融緩和にも関わらず、先進国の物価は上昇しません。

この原因はグローバル化によるものです。

1) 企業のグローバル化で同一労働同一賃金化が世界規模で進行
2) 特に製造業で先進国の賃金は途上国に引っ張られる形で抑制される
3) 労働市場の開放や、大量の移民が先進国の賃金の低下を後押しする

4) 新興国の過剰生産性が先進国の物価上昇を抑制している
5) 原油安が世界的に物価上昇を抑制している

6) 発達し過ぎた金融市場が、金融緩和マネーを市場から吸い上げる
7) 成長力の高い国(金利の高い国)で資金は運用される
8) 相対的に先進国での投資機会は低すぎる金利ゆえに抑制される

この様に先進国で思う様に物価が上昇しない理由は、グローバル化によって世界がフラット化する事によって起きています。

従来の様に、資金が国境に阻まれていたならば、先進国の金融緩和の影響は、先進国の資産市場のバブルを一気に加速させ崩壊するはずです。しかし、金融市場を通じて資金は先進国から金利の高い新興国や途上国に流れるので、先進国のバブルは抑制されて来ました。

■ 金融市場自体が資金の巨大なプールになっている ■

一方、巨大な金融市場は、「金融商品を高値で買う」という行為の繰り返しによって、超緩和マネーの大きなプールになっています。

新興国においてさえ、極端なバブルが抑制されている背景には、金融市場自体が過剰資金の大きなプールになっている事が挙げられます。

このプールは貪欲で、どんどん資金を溜め込む事で維持されています。底には大きな割れ目があるので、資金流入が減ると、途端に水位(市場価格)が低下し始めます。このプールにお金を入れる事を生業にしている人達は、水位の低下を恐れて、盲目的にジャブジャブと資金をバケツで注ぎ込んでいます。

こうして、リーマンショック後に供給された巨大な緩和マネーは、世界の経済を大して成長させる事も無く、又、極端なバブル崩壊を起こす事も無く、巨大な市場にプールされ続けています。

■ 債権市場のプールは危険水位を超えている ■

多少調整は入っていますが、「ダウや日経平均株価がバブルでは無い」と主張する投資家は未だに多い。「日本株は出遅れたので割安だ」と言う海外の投資家も多い。

その彼らにして「債権市場は既にバブルだ」と言われています。現在の株高は債権市場からの資金逃避によって起きていいるとも言えます。米国債金利もジリジリと上層しています。

■ 物価上昇に弱い低すぎる金利の債権市場 ■

金利の下がり過ぎた債権市場が最も恐れるのが金利の上昇です。

これはゼロ金利にペッグされた日本国債を例に取れば分かり易いのですが、物価上昇が本格的に始まって、物価上昇率が年率3%になったら、日本国債は多分破綻します。多くの金融機関が金利の見劣りする低金利の国債を保有したままでは債務超過に陥るからです。

同様に、多くの社債やジャンク債、国債において、本格的な金利上昇が発生すると、その市場は崩壊します。

■ 世界の物価は原油価格の変動に敏感 ■

「世界的に物価上昇は緩やかで、むしろインフレ率が低すぎる事の方が問題だ」という意見は当然ですが、物価上昇を抑制しているのは世界的な原油安と、新興国の過剰生産性です。

日本の異次元緩和の初期に物価が緩やかに上昇しましたが、この主要因は円安による原油価格の実質的な上昇でした。その後、原油価格が低位で安定したので、インフレ率も下がってしまいました。

「原油価格は今でも十分に安いでは無いか」とのご指摘もありますが、将来的にこの環境が保たれるとか限りません。仮に中東でサウジアラビアとイランの間で緊張が高まれば、原油価格は100ドル/1バレルの水準になるかも知れません。

■ 低金利の条件が一気に瓦解する ■

こうなると物価がポンと跳ね上がり、FRBの金利の引き上げペースも早まるハズです。ECBや日銀の資金供給量も絞られるはずですから、市場に流入していた緩和マネーが本格的な減少に転じます。

こうなって初めて、市場関係者は顔面蒼白になります。

一気に資金の流れが反転し、信用収縮が加速し、債券金利がグングンと上層します。

こうして、リーマンショック以降続いていたプラスの循環がマイナスになり、世界は未曽有の金融危機に突入するはずです。

当然、国債市場も混乱し、各国通貨の信用が揺らぎます。


・・・・ここで中東戦争が勃発する・・・・という事で前の記事に繋がります。


高まる戦争の危機・・・中東戦争

2017-11-13 05:28:00 | 時事/金融危機
 

■ 北朝鮮脅威論の裏で中東戦争の準備が進む ■

「トランプ・ビジネス」の為の見せかけの北朝鮮脅威の裏で、中東で確実に戦争の準備が進んでいます。

サウジアラビアでは先日、多くの官僚や、一部の王族が逮捕されました。彼らは「汚職」を働いたとされ、資産を国に没収されました。

これは中国の汚職一掃キャンペーンと似たもので、「不正」を理由に国王や新皇太子に敵対する勢力を排除したものと分析する専門家が多い。サウジアラビアは先般、クーデターに近い形で皇太子が交代しており、現国王とその息子である皇太子の権力基盤強化が急ピッチで進んでいます。

サウジアラビアはカタールと国交を突然断絶しましたが、今度はレバノンのハリリ首相がサウジアラビアで辞任を発表しています。ハリリ首相はサウジアラビアが後ろ盾になっていましたが、国内でヒズボラの支持が高まり政権維持が難しくなったので、ヒズボラと連帯する道を探っていたとも言われ、ボスであるサウジアラビアの機嫌を損ねたのではと言われています。

先日はシーア派組織が抵抗を続けるイエメンからサウジの首都リアドに向けてミサイルが発射され、これは迎撃されたものの、サウジ政府は背後にイランの存在を疑っています。

この様に、中東ではサウジを中心に、何やら緊張感が高まっており、きな臭い匂いが漂い始めています。

■ 中東戦争プロレスのシナリオを詰めう米露中? ■

トランプ政権では表向きのビジネスをトランプが担当し、裏のビジネスをティラーソン国務長官が担当しています。これはオバマ政権初期にオバマとヒラリーの関係に似ていますが、オバマが「広報担当」だった事に比べると、トランプはビジネスマンとしては有能です。

ティラーソン国務長官をトランプ政権に送り込んだのはキッシンジャー氏ですが、90才を越える高齢ながら、政権発足直後よるロシアに足を運ぶなど、何やら色々と画策しているご様子。

「いるティラーソンとトランプが北朝鮮を巡って対立している」などという報道がアメリカ国内ではされていましたが、トランプの娘婿のクシュナー氏がキシンジャー氏の影響を受けていると言われているので、トランプ政権の外交政策におけるキッシンジャー氏の影響力は非常に大きい。

「トランプ大統領は軍産複合体に屈した」などと一部のトランプ大統領を支持する陰謀論者がトランプを信じた自分達を擁護していますが、むしろ、軍産複合体が「キッシンジャーの戦争」に乗って来たと言う方が正しいのでは?

キシンジャーはティラーソンを使い、ロシア、中国、サウジなどと調整を続けていると思いますが、これは今後始まるであろう「中東戦争プロレス」の下打ち合わせをしているのでしょう。間違ってもロシアや中国がアメリカと直接戦闘にならない様にシナリオを詰めている・・・。

サウジアラビアは従来アメリカから武器を輸入していました。これは石油輸出で稼いだドルをアメリカに還元するシステムでしたが、そのサウジアラビアがロシアの地対空ミサイルを購入する事を発表しています。サルマン国王自らがロシアで出向いて約束を交わしています。

本来、アメリカはこの契約に不快感を示すはずですが、傍観しています。これは裏で米露の調整が既に済んでいる事を暗示しています。

アメリカはシェールガス(オイル)の生産量が拡大しているので、中期的には中東の石油依存度が低下して行きます。中東で戦争を起こすタイミングとしては、最適な条件が揃い始めています。

■ 「イランをぶっ潰す」ハズが中東から撤退する米軍 ■

イエメンからリアドに発射されたミサイルは迎撃されましたが、今後、この様な事態が再び起こらないとの保証は有りません。ミサイルの発射がイランに支援されたイエメンのシーア派民兵組織であろうが、ペルシャ湾に配備された米艦からのものであろうが、犯人はイランにされるでしょう。今回の「偽旗」は多分、サウジアラビアに対するミサイル攻撃でしょう。

こうして「サウジアラビア+湾岸産油国」と「イラン+シリア+イラク+イエメンのシーア派+ヨルダンのヒズボラ」の戦争が始まりますが、エジプトとトルコは傍観を決め込むのでは無いか・・・。トルコは国内のクルド勢力対応で手が一杯になるはず。

サウジ組をアメリカが支援し、イラン組を中露が支援しますが、直接戦闘を避ける為に空爆中心の支援になると予想されます。

ところで気になるのがサウジアラビアが購入するとされるロシア製の地対空ミサイルですが、ブラックボックスの中身はロシアが握っています。同様のミサイルを購入したトルコはブラックボックスの中身の開示を要求していた様ですが・・これはロシアに拒否されています。

ブラックボックスには敵味方識別のシステムも組み込まれているハズで、S400がロシア空軍機を標的にしても外れる可能性は否定できません。いえ、もしかすると、イラン空軍機やシリア空軍機も標的から外されている可能性が有ります・・・。

イスラエルの出方も気になりますが、イスラエルはハマスとの戦闘に忙殺されるので、サウジアラビアの支援を十分に出来ない可能性も高い。イスラエルは核ミサイルを保有していますから、イランとてイスラエルを直接攻撃はしないハズです。

こうして考えると、「イランをぶっ潰す」とトランプが始めるであろう戦争は、中露に支援されたイランなどシーア派勢力の勝利、或いは優勢での停戦になる可能性が高い。これにより、中東での中露の影響力が強化され、アメリカの影響力は大幅に低下するハズ。

トルコが既にロシアにすり寄っているので、ロシアから中東に至る産油国のネットワークが構築され、安定した原油供給を背景にBRICs諸国の経済が発展して、世界は次の成長のエンジンを手に入れる・・・私はこう妄想しています。

■ 東アジアの防衛は自分達で宜しくネ! ■

現在の米軍の力では、中東と東アジアで同時に大規模な作戦を展開する事は不可能です。だいたい東アジアの戦争となれば、米中、米露といった核保有国同士の直接戦闘に発展する可能性が高く、これは両陣営ともに絶対に避けたい。

だから、私は北朝鮮有事は絶対に発生しないと信じています。ただ、ミサイルで日本にチョッカイを掛けて、憲法改正を支援し、日本が東アジアの集団安全保障体制に組み込まれる事を支援する。

中東の戦争で中露と対立するであろうアメリカは、中露との直接戦闘を避ける為にも、東アジアの防衛を東アジアの親米国家に丸投げする可能性が高い。その方が米国製武器が売れて、さらにアメリカの防衛予算も削減できます。

■ 全ては通貨システムの為 ■

ところで、中東で戦争が起こされる根本的な原因は何か・・・・。私はドルの信用保持と、来るべき通貨システムの為だと妄想しています。

私はリーマンショック以降の超緩和的金融政策は、リーマンショック以上に危機(多分、国債も含めた債権危機)に必ずや発展すると妄想していまうが、この影響が米国債に及べば、ドルの信用危機が必ずや発生します。

これはニクソンショックに似ていますが・・・この時は中東戦争によるオイルショックがドルの価値を支えました。同様の事が短期的には発生するのでは無いかと妄想する。

但し、次に起こる中東戦争の結果、中東の産油国への中露の影響力は強まるので、ドルの信用は相対的に低下すると予測されます。こうして、「強いドルの時代」が終焉し、中露が主導する新しい強い通貨、あるいは世界共通通貨の時代が始まる。そして、世界は新たな成長のエンジンを手に入れるのでしょう。


最近のナリフリ構わない安倍政権を見ていると・・・そう遠く無い未来の話だと妄想してしまいます。


■ 中東戦争はいつ起こるのか? ■

では、「そう遠く無い未来」とはいつの事なのか・・・。

1) 大規模な金融危機が国債や通貨の信用危機に発展する頃
2) 日本が憲法改正を実現した後
3) サウジアラビアやトルコがロシア製のS400を本格的に実戦配備した後

そう考えると、次なる金融危機の影響が国債市場に波及するであろう2020年以降では無いか・・・。まあ、短期の投資をされている皆さんにとっては「遠い未来の出来事」なのかも知れません。

金をくれるヤツはいいヤツだ・・・だけどリメンバー・パールハーバー

2017-11-09 06:45:00 | 時事/金融危機
 

■ 来日直前にリメンバー・パールハーバーとTwitterに書き込んだトランプ ■

トランプ大統領が来日直前にハワイの真珠湾を訪れ、アリゾナ記念館の献花した後に「リメンバー・パールハーバー」とツィートした事が報じられています。

アメリカ人にとってジャップはパールハバーに宣戦布告無く奇襲攻撃を仕掛けた「卑怯な敵」であり、戦後70年以上経っても、その印象は変わるものではありません。まして、真珠湾ほ訪れた直後では・・・。

一方、トランプ大統領の呟きが、ノーチェックで垂れ流しされているとも考え難く、「リメンバー・パールハーバー」は、高等な情報戦略の一環だと私は妄想しています。

■ シンゾーと仲良くするのは彼が金をくれるから・・・だからね!! ■

この「リメンバー・パールハーバー」の呟きは、ツンデレで言うところのツンの部分。
デレの部分は、日本でシンゾーと楽しくゴルフをしたり、親しげにして見せる部分。

トランプはアメリカで低い支持率が続いているので、彼を支持する貧しい白人を敵には回したくありません。だから、彼らが好きな「リメンバー・パールハーバー」とジャップの国を訪問する前に呟いて、「シンゾーと仲良くするのは金の為だから、本当はジャップなんて好きでも何でも無いんだからネ!!」と予めアピールして見せた。

これ、意外にもデレているのはアメリカの有権者に対してで、実は「リメンバー・パールハーバー」の方がデレだったりして面白い。

■ ゴルフ外交の極意? ■

TVではシンゾーと楽しくゴルフをラウンドした様に報じられていますが、実際にはトランプはゴルフが上手でシンゾーは下手・・・結局、1番ホールで270ヤードのナイスショットを放ったトランプと、チョロチョロとフェアウエーを右は左に移動するシンゾーは、ほとんど一緒にはラウンド出来なかったみたいです。

ただ、これは一緒にラウンドするとトランプに何を言い出されるか分からないシンゾーがあみ出した「ゴルフ外交の極意」だと私は密かに妄想しています。

■ 初めて横田基地から入国したトランプ ■

今回異例だったのはトランプ大統領が横田基地から入国した事。日本を始めて訪問したのはフォード大統領でしたが、それ以降の歴代大統領は皆、羽田空港から入国しています。横田基地から入国するのは、トランプ氏が初めてです。

実は米軍の軍人とその家族は、横田基地から日本に入国しますが、日本側の入国審査を受ける必要は有りません。これは日米地位協定で決まっているものです。何故かと言えば・・・米軍基地は日本では無くアメリカだから。最近になって「在日米軍基地が日本では無い」事が多くの人の知る所となりました。

トランプ大統領は米軍の最高司令官ですから、横田基地から入国しても問題は有りません。ただ・・・歴代大統領は「外交儀礼」として国賓として羽田空港から入国してきた。

これは「アメリカと日本が国同士のきちんとした付き合いをしているよ」というアピールみないなもので、訪問する時には、きちんと表玄関のチャイムを鳴らしてから入国するのがマナーというもの。ところが、トランプ大統領はいきなり勝手口から入って来て、チャリンコ(米軍ヘリ)でゴルフに出かけた。

北朝鮮との緊張が高まっている中で大統領の身の安全の為とか・・・或いは暗殺を防ぐ為などと都合の良い解釈がされている様ですが、実際には「羽田から入国するのはメンドウだし、横田の兵士も激励したいから横田から入国でイイんじゃねぇ~」程度の理由での横田入国だったと私は妄想してニヤニヤしています。

ビジネスマンのトランプとしては、無意味な外交儀礼に時間を割くよりは、短い滞在時間を有効に使いたかったのかも知れませ。

■ ビジネスマンとしてのアジア歴訪 ■

トランプ大統領の来日に、日本のマスコミは大騒ぎでしたが、実際の所、トランプ大統領のアジア歴訪は「ビジネストリップ」に近い印象を受けます。

日本政府はアメリカからの武器購入を約束し、韓国政府も同様に武器購入を約束しています。ビックな取引を成功させる為に、ジャップとゴルフをラウンドするぐらいヘッチャラ・・・。まあ、ビジネスマンとしてのトランプの面目躍如といった所でしょう。

「こいつはクレージーだから怒らせたら何を言い出すか分からない」・・・そんなビジネスパートナーを相手にするのですから、安倍首相の心労は推して知るべしでしょう。ビジネスマンとしてのトランプは自分のキャラを熟知していますから、それを最大限に活用して「笑顔の圧力」を掛けているハズ。

■ 「属国日本」「植民地日本」に慣れた国民 ■

私自身、「日本が未だにアメリカの統治下に有る」という暗然たる事実に大した抵抗を覚えていません。戦争に負けたのだし、アメリカの庇護の下で日本は経済発展出来たのだからWIN WINの関係だと考えています。

ただ、その関係は対等では無い。あくまでもアメリカは宗主国であり、日本の歴代政府は表立ってアメリカにNOとは言えない。いえ、それに近い事を言った首相も数多いのですが、そういった政権は短命に終わっています。

全共闘の時代までは若者を中心に「アメリカ支配からの離脱」という夢を抱いていましたが、彼らは社会主義革命によってそれを達成しようとしました。しかし、自由主義経済が共産主義より優れている事が明らかになる過程で、「革命による真の独立」という幻想を国民は抱かなくなりました。

大手メディアも日米関係のリアルをオブラートに包んで報道する様になり、いつしか国民は日本が「属国」や「植民地」である事に慣れてしまいました。(あるいはそれすら気付かなくなった)

■ 「真の独立の為の憲法改正」に拘った自民党と、「捻じれた悲願」 ■ 

自民党の結党の理念は「自主憲法を制定し、憲法9条を廃止し、自国の軍隊を持って、米軍の戦後駐留を終わらせる」というものでした。

しかし、現実的な吉田茂は、朝鮮戦争勃発時にアメリカが要求した再軍備の要求を退けまう。「日本は憲法9条が有るので軍隊を持てない」事を理由に「警察予備隊=自衛隊」でお茶を濁し、経済発展を優先します。

吉田茂→池田勇 といった自民党の宏池会は「リアリスト」で、独立の理念よりは経済発展の実を重んじて来ました。

一方、一般的には親米と思われている岸信介の安保改定は、それまでアメリカが日本を一方的に守る安保条約を、日米相互防衛というやや対等な立場に引き上げる改定だとも言えます。悪く言えば「アメリカにより協力的」となりますが、良く言えば「対等な関係に近づく」とも取れる。

安倍首相が憲法改正に拘るのも、「対等な日米関係の構築」という祖父の夢を実現する為と思われます。

しかし、皮肉な事に、その為の手段がアメリカに取り入って支持率を上げ、長期政権を実現するという手法ですから、結果的に「対等」からは程遠い日米関係になってしまいました。とうとう、大統領が横田基地から入国しても文句も言えない国になってしまった・・・。


もっとも、中国やロシアといった「異質」な国家が近くに存在する日本や韓国とって、アメリカとのパートナーシップは重要です。そのバランスの取り方に歴代政権は腐心し、官僚達は調整に余念が無い。


実はトランプ大統領の機嫌を一所懸命に取る安倍首相を見ていて・・・サラリーマンの苦労を重ねてしまい「安倍首相、ガンバレ!」と応援してしまいました。



山で採ったキノコを食べるのって勇気が要るよね・・・

2017-11-08 11:02:00 | 自転車/マラソン
 

■ 台風の後の林道 ■

家内と養老渓谷駅で別れて鴨川の娘のアパートへ「除染」に向かうルートには、老川十字路から麻綿原高原を抜ける町道老津線を使います。崩落で通行止めになっていましたが、先日復旧を確認しています。

2週続きで台風が通過したので、林道は落ち葉や枯れ枝、さらには落石で荒れているハズです。ブロックタイヤのMTBなので心配要りませんせんが、ロードだったら躊躇する状況。

老津線の入り口で、ロード乗りの3人と丁度一緒になりましたが・・・「ロードでは今日は無理ですよ」と伝えようとしたら相手は外人・・・。英語で何と言えばいいのか考えている内に、相手は随分と後ろに距離が離れてしまったので、そのまま進みます。結構、体重が有りそうな方だったので、いずれにしても急坂が続く序盤で諦めるでしょう。多分・・・。

林道に入ってからは案の定、酷い路面が続きます。杉の枯葉や、折れた枝で路面はほぼ覆われています。そして、その中に落石の石ころが混じり、路面が見える場所はコケでスリッピー。ブロックタイヤとは言え、下り坂でもスピードは出せない状態です。

こんな時は景色を楽しんだり、山の空気を思い切り吸い込んだりして、楽しくヒルクライムするに限ります。途中、キョン(台湾鹿)の子供に遭遇しますが、初めて自転車を見たのか、好奇心旺盛で、自転車の先を振り返りながらチョコチョコと走っています。距離がだいぶ近づいた所で山の中へ消えて行きました。

心配した崩落も無く、無事に麻綿原の頂上に到達し、後は路面の良い内浦県民の森方面に一気に下りますが、こちらも落石が多くスピードは出せませんでした。

■ 崩落を「担ぎ」で乗り越えた先にあった物は・・ ■

鴨川に一泊して翌日は10時頃にのんびり帰路につきます。

体が鈍っているので、キツイ坂道を登ろうと「天津林道」にルートを取りますが、林道の入り口に「がけ崩れの為4.8km先通行止め」の立て看板が。まあ、MTBだから担いで越えられるだろうと、ヒルクライムを開始します。

天津林道は天神川沿いを麻綿原まで内浦山を登るコースですが、とにかく自然が豊かで私は房総の林道の中でも好きなコースです。一方、海側から登る場合、斜度がキツク、タフなコースでもあります。落石も多いので、雨の後などは危険なコースです。

野鳥の囀りや、シダの群生などを堪能しながら、ゆっくりと登って行くと、崩落現場が現れます。・・・結構ハデに崩れています。一瞬、引き返そうとも思いましたが、行ける所まで自転車を担いで行く事に。

ロード乗りはあまり自転車を担ぐ事は有りませんが、MTBに乗られる方にとっては「担ぎ」は日常茶飯事。樹林の下のトレイルのコースを走る場合は、全行程の半分は担ぐなんて事も。だって、シングルトラックと呼ばれるコースは普通に登山道ですから・・。

崩落はほぼ稜線の頂上付近から幅30m程度。上の方に崩れそうな岩も見当たらないので、エイ!ヤア!と自転車を肩に担いで、倒木を乗り越えて行きます。



結構、ぬかるんでいて足元が不安定です。これだけ水を含んだら崩落も起きるはずだ・・・。谷側に滑り落ちない様に、注意しながら自転車を運びます。





■ これシイタケじゃない? ■

丁度、崩落現場お中央部に来たところで、足元を見るとキノコが生えています。・・・て、「シイタケ」ですよね・・・。多分、スダジイの倒木に生えていたのが、崩落で落ちて来たのでしょう。


昨日見た原木シイタケとはだいぶ違いますが、スーパーで見かけるシイタケとほぼ同じ。シイタケによく似た毒キノコに「ツキヨダケ」が有りますが、ツキヨダケは柄の部分が傘に対して偏心しているものが殆どです。対して、今、眼前に有るシイタケらしきキノコは傘の中央部に柄が付いています。

丁度、空の弁当箱がバックパックに入っていたので、これにシイタケ?を詰めます。



崩落現場で思わぬお宝をゲットした後は、再び頂上を目指してペダルを踏みます。

途中、大きな石がゴロゴロと転がっていますが、その上では根の周りの土を失った杉の巨木が、「ギィー、ギィー」という音を立てながら風に揺れています。倒れて来たら大変なので、ここを急いで通過します。

その後も落石地帯が続くので、一気に林道の分岐点まで登り切ります。





■ 「私シイタケ農家の娘です」さんに鑑定してもらった ■

取り合えずゲットしてシイタケらしきキノコを専門家に鑑定してもらわないと食べるのが怖い。そこで、養老渓谷の駅前で原木シイタケを売っているお姉さんの元を訪ねる事に。

昨日、同じ売店のオジサンが、「お姉さんの御父さんは梅ヶ瀬の当たりの山を全部持っている」と言っていたから、多分、大福山のシイタケ農家の娘さんかなと目星を付けました。

タダで鑑定して頂くのは気が引けるので、原木シイタケを一袋300円で購入します。これ、スーパーの半額!!

早速、弁当箱を開けて「これってシイタケですか?」と聞いたら「あ、それシイタケ。」「大丈夫、私シイタケ農家の娘だから」だって。

「もしかして大福山に登る途中のビニールハウスの家?」って聞いたら「そう、あのビニールハウス家のだよ」だって。

「ここ数日、暖かいからシイタケがニョキニョキ、凄い勢いで生えて来てるんだよね」「ところで、それって大福山で採ったの」って聞かれました。

いかん、いかん、シイタケ泥棒と間違われてしまう・・・。ここはきちんと説明せねば。

「天津林道のがけ崩れを越えた時に、倒れた木に生えていたんだ」と言うと、キョトンとされていまいした。だって、普通、崖崩れを乗り越える人って居ないよね・・・。

■ とても美味でしたが、スリルも満点 ■

家に帰り、早速シイタケの下処理をネットで調べます。普通、売っているシイタケは「洗うな!」と言われますが、野生のキノコは良く洗って汚れを取った後に、塩水に30分以上つけて、「虫出し」をすると書かれています。

書かれてある通りに下処理をして、バター焼きにしてみました。買って来た肉厚の原木シイタケと食べ比べてみましたが、野生の方が断然味が濃厚。

まあ、原木シイタケも野生と変わり無いので、差は個体差なのでしょうが・・・。

「ねえねえ、すごく美味しいから食べてみなよ」と家内に勧めると「あなただけ食べて。二人で食べて全滅すると困るでしょう」だって・・・・。どうやら私なら毒に当たってもイイらしい・・・。


仕方無く、バター焼きにした6個程を一人で食べて、その後、3時間程は落ち着かない時間を過ごしました。無事だったので、やはりシイタケだった様です。

良かった、良かった。