読んでいて気分が悪くなる小説だった。こういう頭の悪い女の子を主人公にして、その子が被害者ズラしているような小説にはついていけない。頭の悪いバカ女をきちんと客観的に捉えて見せてくれても、たいがいつまらんが、この小説は彼女の立場に立って弁護しているところが、なんだかなぁ、と思う。彼女の恋人となる男の子がまた酷い。こんな子に入れ込んで破滅する少女になんて共感できるはずがないではないか。
彼女の母親 . . . 本文を読む
これで3本とも見た事になる。今回の企画は予想をはるかに超える大ヒットだ。「今なぜか、テラヤマ」を3人の関西を代表する演出家たちによって3者3様のアプローチで見せ、それぞれ面白いものになっていた。12日まで、まだやっているので、ぜひISTまで行って欲しい。(また、宣伝してる!)
ウオーリー木下は戯曲ではなく、散文集である『書を捨てよ、町に出よう』を原作にして、いくつかの詩、短歌、散文をコラージ . . . 本文を読む
第2作を見ながら「もう、こういうCG映画はいいよ」と思ったくせに封切ったらすぐにまた劇場に来ている自分が情けない。つまらないと判っていてもサム・ライミの映画だというだけで見てしまう自分は『死霊のはらわた』の興奮をいまだに引き摺っているのか。あのバカバカしいスプラッターが封切られた時の驚きは今も鮮明だ。それまでのホラーとは全然違う映画だった。あんなにも笑いながら怖がれたことってそれまで無かった体験 . . . 本文を読む
1963年東京阿佐ヶ谷を舞台にして、嵐の5人を主人公に配した青春映画。犬童一心監督渾身の力作である。嵐のファンにしてみれば、これはかなり困った映画かもしれない。ここでは、彼らはかっこよく描かれていないし、お気楽な恋愛話とかもない。しかし、ここに描かれる夢を追い続けた頃の日本の姿は、夢を失ってしまった今の若い子供たちにとって、きっと《大切な何か》を感じ取ってくれるきっかけになるはずだ。
貧しい . . . 本文を読む
寺山修司の初期中篇作品の上演。40年の歳月を経て太陽族の岩崎さんの手で蘇ったこの作品は、寺山がその劇世界を確立する以前の習作的作品。それを岩崎さんが新しいコンセプトのもとに再構成して、とても初々しい作品として舞台化した。
この芝居では今から20年前に死んでしまった大山デブコ(篠原裕紀子さんが演じる!)はバブルの象徴として描かれ、金満ニッポンのツケを彼女が払わされることになった、という設定のも . . . 本文を読む