夜の道頓堀川の川面を見つめながら、遠く離れた場所で今も生きている父親の幻影を見る。沖縄の島で、自分の知らない女性と暮らし、会ったこともない弟と3人で生きているはずの男。
今ここにいる自分がいつのまにか、父の居る島にいて、そこで血のつながりのない女や、血のつながりのある弟を見る。こことそこがひとつにつながっていく。すべては幻でしかない。だが、彼にとってはすべてが現実だ。
父親の声を聞くこと . . . 本文を読む
かなり驚く。こんなにも単純な劇構造を持つクロムなんて、僕が知ってるクロムではない!なんて、叫んでしまいそうになる。ストーリーラインがとてもシンプルなのには確かに驚かされる。ラストなんて、いつのまにか犯人の妄想に取り込まれて大騒動になり、気付くと終わっている。なんだか騙された気分。大団円を絵に描いたような展開を見せる。
死刑囚(森下亮)を拉致してきて、監禁し、殺そうとする遺族たち。彼に殺された . . . 本文を読む
これだけの大作なのに、どうしてこんなにもつまらないのだろうか。テンポがあまりに悪すぎるし、お話自体にも説得力がなさ過ぎる。これでは辛い。なぜこんなことになってしまったのか、気になる。
成島出監督は初めてこれだけの超大作を任されて、とても嬉しかったはずだ。このチャンスを活かし、自分の可能性を開きたいと強く思ったはずだ。なのに・・・
これは、肩に力が入りすぎて失敗したなんていう単純なことではない . . . 本文を読む
HOCUS POCUS(ホーカス・ポーカス)を見るのはほんとに久しぶりだ。最初にスペースゼロで見てからもう10年以上が経つはずだと、思っていたが山田さんに聞くと「そんなに経ってません」と言われた。あれはゼロの最後の頃のことで、あの後、ウイングでも見てるし(『シネマイム』)なんて少しずつ思い出してくる。最近は物忘れが酷い。
さて、今回の作品である。今回の作品の正式タイトルがまた長い。とりあえず . . . 本文を読む