これはこの集団の前作である『under-ground』のアンサーソングのような作品になっている。村上春樹も『アンダーグラウンド』(別の作品だけど)を書いた後、対になるように『約束された場所で』を書いたけど、中村さんもこの作品で震災を別の視点から描く。ここに描かれるのは3・11ではなく、もっと漠然としたものだ。東北でも、神戸でもない。特定されないし、震災ですら、ないかもしれない。だが、明らかにこれ . . . 本文を読む
このアトリエに来ると、それだけで懐かしい気分に包まれる。昔はこういう場所でよく芝居を見た。たとえば京橋のアルバトロス。あそこになんか一時期本当に足繁く通ったものだ。
倉庫を改造して稽古場にする。そこで定期的に芝居を打つ。せいぜい50席ほどの客席にぎゅうぎゅう詰めて、芝居を見る。夏は暑くて、冬は寒い。そんな自然なままの空間で、わけのわからない独りよがりすれすれの作品に熱狂する。そんな時代がかつ . . . 本文を読む