「驚愕のラスト24分」ってどこ? 清水冨美加の告白部分のことかな。あきれて驚愕するって感じですか? 飯豊まりえが死んでなかったってなんでや。屋上から落ちたのに「死んでなかったのよ、」の一声で解決するか? そんなんありえん、と思う。確かにその展開には驚愕するけど、それはないわぁ。落ちたら死ぬよ。きっと。じゃあ落ちてなかったのなら、どうしたのか。まぁ、そんな些末なことは無視してでも、全体のお話自体が杜撰すぎて、あほらしい。
私立の有名女子校(お嬢さん学校ね)を舞台にした学園での狭い人間関係の軋轢が描かれていく映画。4人の女子高生がそれぞれの立場から四つのお話を語るというオムニバス・スタイル。死んだ女の子(飯豊まりえ)を巡る五つのエピソードをリレー形式で順番に描いていく。
そこから「真実はどこにあるのか、」という核心部分に迫っていくみたいなのだけど、あまりにお話の作りが甘すぎてリアリティゼロ。こんな映画を見てしまった自分に腹を立てるしかない。デビュー作『百瀬、こっちをむいて。』がとても残念な仕上がりで、なんとかして彼にはいい映画をモノにしてもらいたいと期待している新鋭、耶雲哉治監督なのだが、もうこのへんで見切りをつけよう、と思うくらいに残念な映画だった。前作『MARS 』のTVのダイジェスト番外編も酷かったけど、今回は3作目だし、期待しただけにがっかり度も高すぎる。