リドリー・スコットの最新作である。昨年の『最後の決闘裁判』に続き、もう新作が登場してくる。高齢(84歳)なのに続々と精力的に映画を作り続けるのは凄い。しかも、いずれも製作も兼ねて、手が掛かる大作仕様の映画ばかりだ。それだけではなくさまざまなジャンルの作品を手掛けるし。彼はいくつになってもありとあらゆるものへの興味関心を失わないだろう。
今回はグッチの一族のお話である。ただ、今回は少し残念だった。 . . . 本文を読む
いつも挑発的な小説を連打してくる羽田圭介の新作は究極のミニマム生活。とことん物を捨てる。その果てには何があるのか。タイトルが『滅私』ではなく『滅死」というところが示唆するものが答えなのだが、終盤でゴミ屋敷と化した空間で心安らぐところから、正反対が結局同じところに行きつくのか、と思わせて、もちろんそんな単純なことではないのも自明のことで、私を失くすことで死を迎える。断捨離を推奨するのではない。ものへ . . . 本文を読む