これは映画『明け方の若者たち』のスピンオフドラマ。映画の後で作られた45分の中編映画だ。あの映画を補足する。お話はタイトル通りで、北村匠海演じる主人公の彼ではなく、黒島結菜が演じた彼女の視点から描かれる。なぜあの日、彼女は明大前の飲み会に行ったのか。それまでの彼女の事情や、あの映画で描かれたその後の彼女のドラマが描かれる。
彼女目線で描かれる(映画の中で描かれるあの日からの出来事ではなく)あの頃 . . . 本文を読む
パラソルなんかをパラシュートにしたら危ないよ、と思う。だから、これはそんな危なっかしい小説なのだ。だけど、そこには「悲壮感」はない。どこか「あっけらかん」としている。ノーテンキというのとは違う。10年間芸人としてやってきて、でも、たいして売れているわけではないし、この先どうなるのかと考えると不安でしかない、はず。でも、彼らはそんなそぶりも見せない。強がっているのではない。今を生きるだけで精一杯なの . . . 本文を読む
昨年の6月頃公開されていた映画だ。こんなにも地味な映画がTOHO系で上映されるんだ、と思い少し気になっていた作品だった。実際に見てみて驚いた。こんな映画があるのか、と思った。西田尚美と市川実和子主演で、ある家族のお話。ここにはストーリーらしいストーリーはない。いや、あるにはあるのだけど、実はそれ自身はどうでもいい、という感じなのだ。この家族の日常や、生活する雰囲気が最優先される。だからお話のほうは . . . 本文を読む