『岬の兄妹』の片山慎三監督の商業映画デビュー作だ。強烈で鮮烈なデビューとなった『岬の兄妹』のテイストを保持したまま、商業映画としてエンタメ的な見せ方もちゃんと施した上て、堂々たる2時間の映画を作り上げた。立派だ。伊藤蒼は前作『空白』の万引き少女から、今回は万引きする父親の引き取りに行く娘を演じる。たまたまだろうけど、2作品連続で映画の冒頭でスーパーでの万引きって、どうよ、と思う。笑うところではない . . . 本文を読む
昨年末にまる1日かけて見た椅子の階の4作品一挙公演(上映)の中で、唯一50分間だけ見落としていた部分の演劇パートを映像で見る機会を頂いた。本編である映像部分はオリジナルの公演を見ているので、これでとりあえず全編を見たことになる。
それにしてもあの日は不思議な体験だった。朝から1本見た後、昼食後、2本目であるこの作品を1時間だけ見て、他の芝居を見に行くという強行スケジュールとなった。戻ってきて残り . . . 本文を読む
公開後すぐ見に行きたかったのだけど、上映回数が少なく、後回しにしていたら、この週末で上映が終わると告知があり、大急ぎで見に行く。公開3週で上映終了という不当な扱いで、今週はお昼の1回のみの上映だった。阪本順治監督の久々の新作なのに。プライベートな小さな映画なのだが、ふつうの商業映画とは違うアプローチだ。こんなにも地味でシンプルすぎるタイトルと内容には戸惑うばかりだ。
映画の中ではずっと雨が降って . . . 本文を読む