期待の新作ゴジラ映画はなんと東宝チャンピオン祭りだった。なんですか、この安易なお話は。もう荒唐無稽で子供だましで、バカバカしい展開に大喜びしながら見る。マジないわぁ、と思いつつ、これだけの予算を使いながらこんなにもチープな話で、でも、もうやりたい放題してて、もっとやれ、もっとやれ、と応援したくなる。これがハリウッド映画だというところに驚く。オタクの作ったマニアックな怪獣映画。ラストシーンは怪獣ランドで雄たけびを挙げる怪獣キングのゴジラという信じられないシーンで終わるのには快哉を叫んだ人も多かったはず。メジャー映画がこういうものを平気で作る時代がやってきたのか、と感動する。
いろんな意味で面白かったのだが、怪獣バトルの凄さも見どころで、文句なはい、と言いたいところでもあるのだけど、見終えて後、少し虚しさも感じる。大予算でこんなバカバカしい映画をマジで作れるって、何なんだろうか。2時間12分は少し長く感じた。ゴジラ、モスラ、ラドンにキングギドラ、夢の競演! なのだ。日本の怪獣たちがハリウッドデビューして大暴れ、なのに、なんだか虚しい。ノーテンキな映画なのに、である。
どれだけ凄い映像を作れたとしても、そこに納得のいくお話がついてこなければ、映画は虚しくなる。怪獣王ゴジラという設定はあまりに子供だましで、しんどい。着ぐるみショーなら笑って見てられるけど、これだけの凄まじい予算を使い、この壮大な怪獣バトルを実現させ、その結果がそれだけではキツイ。