ありえないことに挑戦する話が続く。先日読み終えた『限界集落株式会社』に続いて、この映画もまた、同じパターンなのだ。たまたまそうなっただけだが、なんだか不思議な気分。大好きなラッセ・ハルストレム監督の作品だから、内容もほとんど知らないまま劇場に行く。そして、見始めたら、そういう映画だったのだ。まぁそれだけの話。
イエメンの砂漠でサーモンを釣る。そんなありえない夢のために、ダムを造り、川を作るというとんでもないプロジェクトを敢行しようとするアラブの大富豪。そんな道楽に付き合わされることになった水産学者と、そのプロジェクト・リーダーの女性。この3人を中心にして、こんなバカな夢を実現させていく、というお話。
最初はまるで相手にもしないのだが、この無理難題と仕方なく関わり合うこととなる水産学者をユアン・マクレガーが演じる。このバカバカしくて無意味だ、と思っていたことに、英国の外務省が支援し、総理までも巻き込み、壮大な国家プロジェクトとなる。
仕方なく必死になっているうちに、(そこにはものすごいお金が動くのだから、冗談では済まなくなる)だんだん本人も本気になる、という、これもよくあるパターンなのだが、なんだかそれが心地よい。壮大なスケールで視覚的に見せてくれるから、主人公たちだけでなく、観客である僕らも見ていて本気にさせられる。映像の力って凄い。砂漠に川を作り、そこに水を流す。巨大なダムから水が放水されるという映像には目を見張らされる。机上のお話ではなく、具体的な映像を見せられると、話も説得力を持つ。
当然幾つもの困難が彼らの前には立ちはだかる。それを3人で力を合わせて乗り越えていく。最初は大富豪の道楽のように見せかけて、実はそうではなく、とうのも、よくあるおきまりのパターンなのだが、それぞれの夢がちゃんと描かれていくから共感できる。
だが、このとてつもない夢を実現するためには、莫大なお金がいる。それは事実だ。そこをクリアできるのが砂漠の石油王ゆえ、なのだが、ただ、それが自分のわがままではなく、この国の将来を見据えた挑戦であるというがいい。一番大事なことは、夢を信じてあきらめない気持だろう。映画はそんな、これもいつものおきまりのパターンにたどり着く。
それを全くなんの衒いもなくその典型的ワンパターンに終始するお話として堂々と見せる。ラッセ・ハルストレムは、彼らと同じようにそんな夢を信じているからだ。小手先で観客を喜ばせるような映画を作ろうとしたのではない。ただ、あまりに映画はストレートで、いささか拍子抜けする気がするのも、事実だ。実はこれはそれほど凄い映画ではない。でも、そんなこと、どうでもいい。見ている2時間ほど、確かに楽しめたのだから。
イエメンの砂漠でサーモンを釣る。そんなありえない夢のために、ダムを造り、川を作るというとんでもないプロジェクトを敢行しようとするアラブの大富豪。そんな道楽に付き合わされることになった水産学者と、そのプロジェクト・リーダーの女性。この3人を中心にして、こんなバカな夢を実現させていく、というお話。
最初はまるで相手にもしないのだが、この無理難題と仕方なく関わり合うこととなる水産学者をユアン・マクレガーが演じる。このバカバカしくて無意味だ、と思っていたことに、英国の外務省が支援し、総理までも巻き込み、壮大な国家プロジェクトとなる。
仕方なく必死になっているうちに、(そこにはものすごいお金が動くのだから、冗談では済まなくなる)だんだん本人も本気になる、という、これもよくあるパターンなのだが、なんだかそれが心地よい。壮大なスケールで視覚的に見せてくれるから、主人公たちだけでなく、観客である僕らも見ていて本気にさせられる。映像の力って凄い。砂漠に川を作り、そこに水を流す。巨大なダムから水が放水されるという映像には目を見張らされる。机上のお話ではなく、具体的な映像を見せられると、話も説得力を持つ。
当然幾つもの困難が彼らの前には立ちはだかる。それを3人で力を合わせて乗り越えていく。最初は大富豪の道楽のように見せかけて、実はそうではなく、とうのも、よくあるおきまりのパターンなのだが、それぞれの夢がちゃんと描かれていくから共感できる。
だが、このとてつもない夢を実現するためには、莫大なお金がいる。それは事実だ。そこをクリアできるのが砂漠の石油王ゆえ、なのだが、ただ、それが自分のわがままではなく、この国の将来を見据えた挑戦であるというがいい。一番大事なことは、夢を信じてあきらめない気持だろう。映画はそんな、これもいつものおきまりのパターンにたどり着く。
それを全くなんの衒いもなくその典型的ワンパターンに終始するお話として堂々と見せる。ラッセ・ハルストレムは、彼らと同じようにそんな夢を信じているからだ。小手先で観客を喜ばせるような映画を作ろうとしたのではない。ただ、あまりに映画はストレートで、いささか拍子抜けする気がするのも、事実だ。実はこれはそれほど凄い映画ではない。でも、そんなこと、どうでもいい。見ている2時間ほど、確かに楽しめたのだから。